風と、光と・・・

すべての人を照らすまことの光があって、世にきた。(ヨハネによる福音書1:9)

聖書

「主の名を呼び求める者」が「皆、救われる」ために・・。

「ヨエルの預言が実現した」 2022年6月12日(日) 聖霊降臨日後第1主日 聖書箇所:使徒言行録 2章14節〜24節 イエスは苦難を受けた後、御自分が生きていることを、数多くの証拠をもって使徒たちに示し、40日にわたって彼らに現れ、神の国について話…

紫陽花の繁みの中に・・。

万軍の主よ、あなたのすまいはいかに麗しいことでしょう。わが魂は絶えいるばかりに主の大庭を慕い、わが心とわが身は生ける神にむかって喜び歌います。すずめがすみかを得、つばめがそのひなをいれる巣を得るように、万軍の主、わが王、わが神よ、あなたの…

「とぶように・・・」長田大三郎=詩

この詩を初めて目にしたとき、なんて苛酷なのか、と思った。 けれど、今は違う。 きっと、飛びつづけることで、慰められるのだ、と思う。 悲しんでいる人たちは、さいわいである、彼らは慰められるであろう。(マタイによる福音書5:4)

自覚することの難しい「無自覚の罪」 ー ドストエフスキー『罪と罰』から

自分の罪というのはそれぞれに与えられる出来事を通して自覚されるものだろうと私は考えていて、私自身の「罪」についてはこれまでにいくつかの出来事を通して自覚しているのだが、ここでは、自覚することの難しい「無自覚の罪」について考えてみたいと思う…

「毛を刈る者の前で黙っている雌羊のように・・」(イザヤ書53:7 聖書協会共同訳)

第二に、女性の不在について。神による「試し」の物語、絶対的責任の、極限の証しの物語であるイサク奉献は、徹頭徹尾、父と息子、男性的形象(父なる神、アブラハム、イサク)の物語であって、サラをはじめとして女性についてはなに一つ語られない。それは…

再建されるキリスト(『デリダ 脱構築と正義』から考察する)

私は今、あなたが買って持っていた『デリダ 脱構築と正義』に嵌まって読んでいます。栞が挟まっていた「アブラハムと責任のパラドクス」から読み始めました。 それで、「脱構築」とは、建て上げるための前段階なのだと思いました。 エレミヤに臨んだ主(しゅ…

高橋哲哉=著『デリダ 脱構築と正義』から、イザヤ書53章7節

彼は虐げられ、苦しめられたが口を開かなかった。屠り場に引かれて行く小羊のように 毛を刈る者の前で黙っている雌羊のように口を開かなかった。(イザヤ書53:7 聖書協会共同訳) デリダはまず、キルケゴールとともに、アブラハムの「秘密」に注目する。ア…

一粒の麦

誰かが持ってきたイースターのエッグスタンド。麦の穂が描かれている。 よくよくあなたがたに言っておく。一粒の麦が地に落ちて死ななければ、それはただ一粒のままである。しかし、もし死んだなら、豊かに実を結ぶようになる。 (ヨハネによる福音書。第十…

レントに・・マルコによる福音書14章1節〜9節

イエスがベタニヤで、重い皮膚病の人シモンの家にいて、食卓についておられたとき、ひとりの女が、非常に高価で純粋なナルドの香油が入れてある石膏のつぼを持ってきて、それをこわし、香油をイエスの頭に注ぎかけた。すると、ある人々が憤って互に言った、…

「あなたは…私の魂の苦悩を知っておられる」(詩編31:8 聖書協会共同訳)

あなたは私の…たましいの苦しみを察してくださいました。(詩篇31:7) 書いてある御言葉が良かったので、田舎の家に貼ってあったカレンダーを剥がして持ってきた。2019年ので、もう色褪せてしまっているんだけど。 夫への手紙 カレンダーの御言葉がとても良…

〔そのとき、イエスは言われた。「父よ、彼らをお赦しください。・・」〕(ルカによる福音書23:34)

ほかにも、二人の犯罪人が、イエスと一緒に死刑にされるために、引かれて行った。「されこうべ」と呼ばれている所に来ると、そこで人々はイエスを十字架につけた。犯罪人も、一人は右に一人は左に、十字架につけた。 〔そのとき、イエスは言われた。「父よ、…

偶像崇拝と娼婦とソーニャ ー ドストエフスキー『罪と罰』38

「愛は、踏み留まる ー ドストエフスキー『罪と罰』37」で引用したラスコーリニコフのソーニャについての考察は、以下へと続いていく。 『彼女には三つの道がある』と彼は考えた。『運河に身投げするか、精神病院にはいるか、でなければ・・・・・でなければ…

「もし自らの罪を神に告白するなら・・」(ヨハネの手紙Ⅰ 1:9 リビングバイブル2017)

一時期彼女と教会との関係がぎくしゃくした時期があった。あるとき、聴罪師が突然、あなたは一度も夫を裏切ったことはありませんかと尋ねた。相手がそう言い終わらないうちに、ぱっと席を立ち、返事もあいさつもせずに帰っていき、以後その聴罪師はもちろん…

見る目の無さも、狡猾な策略も用いられる神(創世記29章〜31章)

ところで、ラバンには二人の娘があり、姉の方はレア、妹の方はラケルといった。レアは優しい目をしていたが、ラケルは顔も美しく、容姿も優れていた。ヤコブはラケルを愛していたので、「下の娘のラケルをくださるなら、わたしは七年間あなたの所で働きます…

王ソロモンの罪

「王ソロモンの執り成しの祈り」で、「さすが!神に知恵を求めたソロモンだけある!」と書いたのだが、列王記をずっと読んできて、娘と、「神はソロモンに非常に豊かな知恵と洞察力と海辺の砂浜のような広い心をお授けになった(列王記上5:9)」はずなのに…

原初の人類は木の実採集民族???

人類の最初は木の実などを採集する採集民族だったのではないかと思う。 神である主は、見るからに好ましく、食べるのに良さそうなあらゆる木を地から生えさせ、園の中央には、命の木と善悪の知識の木を生えさせた。 神である主は、人に命じられた。「園のど…

愛は、踏み留まる ー ドストエフスキー『罪と罰』37

「ドストエフスキー『罪と罰』24」で、私は、「愛は、踏み越える」、と書いた。 しかしここでは、愛は「踏み留まる」のだ、と書かねばならない。 しかし、それにしても、こうした性格をもち、まがりなりにも教育を受けているソーニャが、けっしてこのままの…

誕生日の手紙「母の胎から生まれ出る前に…」(エレミヤ書1:5)

今日は、あなたの誕生日です。 讃美歌の502番の2節、 すくいのめぐみ 告ぐるわれは 楽しみあふれ歌とぞなる。滅びをいでし この喜び、あまねく人に えさせまほし。世にある限り、きみのさかえと 慈しみとを語り伝えん。 この歌は、あなたの歌だ、と私はずっ…

『聴く』2022年2月号

〈 聖書を読む 〉ルツ記(補助的に申命記) 教会員の皆様へ 2021年6月27日、長老が読み上げてくださる礼拝説教を聞きながら、私と娘は今、神の民の群である教会によって守られて生きているということを身をもって体験させられているのだ、と思ったのでした。…

私のテーマソングと、自意識と絶望について(過去記事より)

myrtus77.hatenablog.com myrtus77.hatenablog.com myrtus77.hatenablog.com 生きているものは、少なくとも知っている 自分はやがて死ぬ、ということを。(コヘレトの言葉9:5 新共同訳) 以下は、私の人生のテーマソング。 愛の伝説 黄昏の都会は ブルーな湖…

王ソロモンの執り成しの祈り

娘と聖書通読をしながら、「ダビデは女々しい奴だ」とか、言いたい放題言っている。 更に、あなたの民イスラエルに属さない異国人が、御名を慕い、遠い国から来て、――それは彼らが大いなる御名と力強い御手と伸ばされた御腕のことを耳にするからです――この神…

永山則夫とボンヘッファーと夏目漱石

永山則夫は獄中結婚した妻や支援者に支えられて生きようとしたと思うが、死刑判決が確定した後は、この人たちから離れたと思われる。人の愛は生きようとさせることは出来るが死へと向かわせることは出来ないのだ、と私は思う。 しかし神の愛は、絶望からでは…

耳が良くない!

この数年、耳の具合が良くない。 meromeropy77.hatenablog.com 実に、信仰は聞くことにより、しかも、キリストの言葉を聞くことによって始まるのです。(ローマの信徒への手紙10:17) 声が取り上げられ、その上、聞くことも出来なくなったらどうなるだろう?…

日々雑感(教会のこと、牧師のこと)

「牧師先生はお戻りですか?」と、夫が倒れてから度々電話がかかってきた。牧師が退院してきたら礼拝に出るというのである。この方はうちの教会員ではない。 私が、「○○さんですね」と言うと、「名前なんてどうでもええやない!}と偉そうな返事が返ってきた…

『聴く』(2022年1月号)

(詩編149:1〜4からの説教より抜粋)

お婆さんが演じる『マッチ売りの少女』〔休業中のアロマセラピスト良香さんの日常№28〕

「休業中のアロマセラピスト良香さんの日常」より 「お婆さんが演じる『マッチ売りの少女』」 youtu.be 私は結局、若い頃にやりたいと思って始めたことを、形は少しずつ違うけれど、今になっても細々と続けているのだと思う。 夫は、「僕の方が少しでも先に…

「死も、生も・・神の愛から私たちを引き離すことはできない」(ローマ人への手紙8:38〜39)

だれが、キリストの愛から私たちを離れさせるのか。患難か、苦悩か、迫害か、飢えか、裸か、危難か、剣か。 わたしは確信する。死も、生も、天使も支配者も、現在のものも将来のものも、力あるものも、高いものも深いものも、その他どんな被造物も、わたした…

『聴く』12月号

全能の神が無力な幼子として生まれ、世話をして貰わなければ生きていけない赤ん坊として世に来られました。限りある者となり、刺されれば痛みを感じ、血も流し、命を失ってしまう“弱い”ものとなられました。 インターネット上でお世話になった皆様へ 誰が、…

中村光声句集『聲』より(12月号『聴く』3頁目)

『聴く』12月号の3ページ目には、長くブログで交流させて頂いています中村光声さんの俳句を掲載させて頂きました。 「冬の雁光りのこゑを残しけり」は、私も去る時には「光りのこゑ」を残して去りたいと、決意を胸に秘めさせてくれる一句です。 讃美歌第二編…

「雅歌」を読む(『聴く』11月号)

〈 聖書を読む 〉『雅歌』 myrtus77.hatenablog.com myrtus77.hatenablog.com