風と、光と・・・

すべての人を照らすまことの光があって、世にきた。(ヨハネによる福音書1:9)

2013-04-01から1ヶ月間の記事一覧

故郷(こきょう)は牛の

牛の目の深さに菫隠れ咲く 骨の山となりし後も牛である 牛の骨の山に烏のやはり骨 byいらくさ たんぽぽや ふるさとは藁色の野辺 ふるさとはどこかと問はれすみれ草 壺菫ふるさとは墓のたてる崖 故郷は牛の眼窩に消えた野の菫 byミルトス 子どもの頃初めて菫…

「ふくしま集団疎開裁判」高裁決定出るー司法も健康被害懸念、しかし・・?

福島県郡山市に対して市内在住の子どもらが「年間1ミリシーベルト以下の安全な場所での教育を受けられること」を求める、いわゆる〈ふくしま集団疎開裁判〉で、4月24日、仙台高等裁判所(佐藤陽一裁判長、鈴木陽一裁判官、小川直人裁判官)において、通常の…

『放射能に抗うー福島の農業再生に懸ける男たち』奥野修司=著(講談社文庫)Part1

奥野修司=著『放射能に抗うー福島の農業再生に懸ける男たち』(講談社文庫)この本の最後には「本書は、二〇〇九年三月に小社より刊行した『それでも、世界一うまい米を作る』を、追加取材の上、全面改稿して改題したものです。」と書かれている。 所々、抜…

「愛している」

私達は、「子が大事」と言って死なせることがある。 「愛している」と言いながら愛しきれない思いを抱いている。 けれど、こんな時代だからこそ、「子が大事」、「愛している」と宣言して、 自らの宣言に忠実にひたむきに生きていきたいと思うのだ。大口玲子…

感覚と俳句ー(聴覚人間の私)

以前、娘が学校の図書室から借りてきた本だったかに、どの感覚を一番優位に働かせているかを診断するというようなものがあった。いくつかの質問をされた時の目の動きや考える仕草によって診断されるというものだ。視覚、聴覚、触覚(嗅覚は触覚の中に入る)…

ちゆうりつぷー再び

午後の陽に透けて縮れしちゆうりつぷ午後の陽に透けて縮れてちゅうりっぷ

ちゆうりつぷ

咲ききれず終はらむとするちゆうりつぷ 咲いて透けて縮んで萎んでちゆうりつぷ昨日の朝、しおれたチューリップを見ていて、「ちぢんですけてちゆうりつぷ」とメモしておいたのだった。午後になって「風の旅人 編集便り」のブログに行ってみると、記事のタイ…

淡き雷ー淡雷(たんらい)

行く春の淡雷といふ子守歌 淡雷に春を逝かせて夢に落つ晩春の淡きかみなりきいてねむる

春きやべつすうぷ

サワークリーム入れて春きやべつすうぷ 春キャベツとうすいエンドウのサワークリームスープ ↓ http://d.hatena.ne.jp/myrtus77/20120427/p1

間(あひ)に交じりてー「大地の歌」

「大地の歌」聴けば春の夕映えに揺蕩ふいのち見ゆる心地す 「大地の歌」あひに交じりて鳶の声 長閑さと死と無窮の春と

春空(しゅんくう)ー磯ひよどり

愛しきもの呼びもとむ よびもとむるこゑ春空に消ゆ朝に啼き午に啼き黄昏に啼く磯ひよどりの声止まぬ街 イソヒヨドリの求愛の声は美しい。美し過ぎて胸が痛む。

「自主的避難等対象区域」外の住民に和解金

詳しい記事は ↓ http://tanakaryusaku.jp/2013/04/0007000 以下、抜粋引用〜補償金減らしの線引きを打破〜 原子力史上最悪の原発事故が起きているのにもかかわらず、政府は避難区域を狭く指定し、しかも細かく線引きしてきた。補償をできるだけ少なくするた…

蛙のやうだと

ケケケケと警戒音を発しをりイソヒヨドリはこんな夜更けに わが軒の端から端へパタパタと移りては鳴くまだ午前四時 つぎ家をたてるときにはトタンを軒に使ふまいぞよ寝不足になる 鳥に怒るわけにもゆかず駄文つらねてしかたなく寝る ここに来てイソヒヨドリ…

電車の窓から 夕景や家々並ぶ丘の春 目の前には海、背後には山が迫る紀伊半島の突端の街に住んでいると、普段電車に乗るということが全くない。必要に迫られて、特急に乗り新幹線を乗り継いで、つり革のある電車などに乗ると車窓から見える風景が珍しく思え…

調律師奏でる春の朝の音

大口玲子歌集『トリサンナイタ』(角川書店)

大口玲子さんの第四歌集『トリサンナイタ』(角川短歌叢書)が届いた。 受洗、出産から被災、自主避難へと至る六年間が詠われている。 靉光(あいみつ)に描かれそれぞれ苦しめり「黒のキリスト」「赤のキリスト」 子のあらば子と見たき冬夕焼かこの世の終は…

『矢野顕子、忌野清志郎を歌う』

はてなダイアリーブログ『マイ自由ノート』さんで紹介されていたCD『矢野顕子、忌野清志郎を歌う』を購入した。忌野清志郎は反原発の歌なども歌っていたと聞いている。 ↓ Photo Saloon SCENEこの中にはそういったものは入れられていないが、この人のことを詳…

映画『希望の国』と、いらくささんによる牛の句十五句

はてなダイアリーブログ『特別な1日』さんで紹介されていた園子温監督の映画『希望の国』のDVDがデンタルされていたので借りてきた。原発の町に大地震が起きる。町は架空の町に設定されているが、時は東日本大震災後、福島原発の事故後になっている。自宅の…

新玉葱

一粒の真珠のごとき新玉葱 この季節の野菜の美しさったらない! この美しさを俳句にしたいと思うがなかなか出来ない。真珠より玉葱のほうが美しい気がする。

花菜(はなな)の緑

水溢る花菜のみどり流れゆく

ちゅうりっぷの短歌三首ー葛原妙子

球根よりますぐにいでて寂(しづ)かなるみどりの柄なりし白きちゅうりっぷ『朱靈』 春草のいただきに白き花咲きてほろびしゆゑに土の匂へり 咲きをへし緋のちゆうりつぷ球根のいたく痩せしをてのひらに載す『をがたま』 『朱靈』は葛原妙子の第七歌集、『を…

豚の生姜焼きという奴

食物を陰陽で分けると、肉類は全般的に体を温める陽の性質を持つが、豚肉だけは体を冷やすと聞いたことがある。体を冷やすものには温める性質のものを加えてバランスを取るという考え方からしても、体を温める生姜を合わせた豚の生姜焼きという料理は理に適…

菜の花の和え物二種と塩鯖

菜の花の季節だ。 和え物用に買ってきて、少しだけお飾りに取り分けておく。 菜の花のからし和えとくるみ和え、それに鯖の塩焼き。 鯖を食べると腕が痒くなる。アレルギーがあると思う。 にもかかわらず、無性に食べたくなる。

菜の花

マタイ27:1~ 菜の花や暁に首伸ばしをり首つりの男の後を追うなよとあれほど言ったじゃないか菜の花

汁(つゆ)に落として

玉子ひとつ汁に落として花菜雨 家に誰も居なくて、雨が降っていると、買い物に出るのも面倒になって、残り物の汁にご飯と玉子を入れて夕飯を済ませたりする。私は一人だとまともに料理もしないだろうなと思ってしまう。そんなことを考えていて、ちひろの言葉…

ゆるし

春の雨 赦しは神にありと云ふ「憐れみと赦しは主である神のもの」(ダニエル書9:9)「さあ、我々は主のもとに帰ろう。主は我々を引き裂かれたが、いやし 我々を打たれたが、傷を包んでくださる。二日の後、主は我々を生かし 三日目に、立ち上がらせてくだ…

春の雨

春の雨片付けしつつショパン聞くをさな児の耳すましたる春の雨 むか〜し作った句。最近、歌らしきものにアレンジ。耳澄ます児と二人居て春の部屋雨の音のみひろがりてゆく

さくらー残像

佇めばサイドミラーにけぶる春 CAN蛙さんのお写真からhttp://f.hatena.ne.jp/cangael/20130402163131 小夜更けてさくらしべ降る音を聞く

『ビロードうさぎ』マージェリィ・ウィリアムズ作(童話館出版)

『ビロードうさぎ』マージェリィ・ウィリアムズ作、ウィリアム・ニコルソン絵(童話館出版) この『ビロードうさぎ』は、友人から贈られた絵本です。 この絵本が届いた日の午後、娘と私はこんなやりとりをしていました。 娘:「天国へ行ったら、何才の時の体…

萕(なづな)と蘩蔞(はこべ)

ヨハネ20:11~ 大好きな君はハコベのような人ナズナナズナぺんぺんナズナなづなの句よんでなぐさめらるる朝 蘩蔞(はこべ)=あさしらげ(「朝開け」の転訛) 萕(なずな)=ぺんぺん草[[[風邪が悪化して、よりによってイースターの日曜に寝込んでしまった。 …