風と、光と・・・

すべての人を照らすまことの光があって、世にきた。(ヨハネによる福音書1:9)

2012-02-01から1ヶ月間の記事一覧

春の雪ふる

20代の頃、山頭火の俳句が好きだった。山頭火のような句は自分では作れそうにないから、ひたすら読んで「いいなぁ、好きだなぁ」と思うばかりで自分では全く詠まなかった。 30才を過ぎて、身近に俳句の師匠を得て、面白半分に子育て俳句を作っては見てもらっ…

べにからこべにからこ

べにからこべにからこ石崖の上 からからからと落ち来るが見ゆ老いし身を削るごとくに紅唐子咲き来るを見る落ちゆくを見る [[[[からからとくれなゐからこ落ち来れば老師の脆き骨音きこゆ 師の中にいつはり見つけし若き日に人の弱さを知りて哀しむ中学、高校の…

葛原妙子9

荒起せる土塊のひとつひとつづつ生ききたるときカインを怖る『朱靈』 無人野に人をりといふ安心は人をりといふ不安に通ず 無人の野おもむろに翳る一部分タールの如き黒となりゆく この三首は、歌集『朱靈』の中の「北邊」にちりばめられている。この「北邊」…

猫のジジ

祖父母の家で 猫のジジ横目で見てるおひな様 (小さい頃の娘の作)木目込み人形のお雛様の横に、魔女の宅急便の黒猫のジジのぬいぐるみが置かれてあった。雛祭りが近づくと92で亡くなられた俳句の師匠を思い出す。 札幌に引っ越して以来身近ではなかったが、…

遠き故郷の

北国の雪の晴れ間の空の青 遠き故郷の夏を思ほゆ 朝、雪が舞った日の午後の雪雲の浮かんだ空を見て、札幌を思った。 母を連れて札幌に引っ越した年の冬、雪の晴れ間の空を、暖房の効いた車の中から見た。積乱雲が湧いている。太平洋に面した故郷の夏の空を思…

主はわたしの牧者

19日の礼拝は、牧師不在のため最年長の長老が御言葉をとりついでくださった。詩篇23篇1節から6節 ダビデの歌 主はわたしの牧者であって、わたしには乏しいことがない。 主はわたしを緑の牧場に伏させ、いこいのみぎわに伴われる。 主はわたしの魂をいき…

紅梅色のしづめる湯飲み

梅の咲く季節となれば取り出でつ紅梅色のしづめる湯飲みこれは、三重県御浜町のみはま焼きの湯飲み。 みはま焼きの代表的な色は、紀南の海を思わせる青の中の青。 この湯飲みは、紫とブルーがまじり合ったような柔らかい色の底に 紅色が沈んでいる。 他にも…

お好み焼きは早春色

日曜学校の教師会でお好み焼きを作るというので、私も呼んでもらってご馳走になった。その時の焼く途中のお好み焼きの色が何とも美しくて春を思わせる彩りだったので、ブログに載せたくて、うちでも作ってみた。 卵ととろろ芋だけで水は入れなかったと言って…

『物語としてのケア ナラティヴ・アプローチの世界へ』

野口裕二=著『物語としてのケア ナラティヴ・アプローチの世界へ』(医学書院) 私の(楽天)ブログ命名の起因となった本である。 「ナラティヴ」とは、「物語」「語り」を意味する言葉だそうだ。そして、自己とは「自己語り」によって作り直されていくのだ…

百倍もの実を結んだ(ルカによる福音書8:1~10)

2月12日の礼拝説教は、ルカによる福音書8章1節から10節のところからだった。ここには、11月の聖書研究会のテキストだったマルコ福音書4:11~12の中にある難解な言葉と同じような言葉が記されている。 弟子たちは、この譬はどういう意味でしょうか、とイエスに…

卵を使わないチョコレートケーキ

娘が、生まれてすぐから卵アレルギーだったので、ずっと卵を使わないケーキを作ってきた。 生後4ヶ月の検査では卵と乳製品にも反応していたので、授乳中は卵も乳製品も私が除去していた。生後1年の検査で乳製品には反応が出なくなったのでバター、牛乳、生ク…

白梅の珈琲茶碗

学生の頃、京都、雪の大原で買った珈琲茶碗。梅の咲く頃になると出して来て、眺めたくなる。今日はこれにクリームなしで珈琲を淹れよう。 兎の柄のお皿にチョコレートケーキをのせて、その上から生クリームをかけて、雪で兎が隠れたように・・。ちょっと兎の…

計量器(はかり)

私の作るケーキはとても適当でいい加減なんだけれど、はかりは使う。 このはかりは買って随分になる。この柔らかい白と丸みを帯びた四角い形と動物の顔のような文字盤が気に入って買った。実は、このはかりはちゃんと計れるけれど、壊れている。外枠がはずれ…

芹(せり)の白和(しらあ)え

白和へに芹の緑をちらしけりお店に芹が出始めると芹の白和えを作りたくなる。 陰陽五行では、春には青い物を食べると良いと聞くが、春には緑の葉物野菜が出てくるから自然の理に適っているのだろう。セリ科の植物は総体的に血液を浄化してくれるのではないか…

ミミズにセシウム

セシウムの積もりてミミズも泣いている今朝の新聞の「余録」に「福島第1原発から約20キロの地点に生息するミミズから1キロあたり2万ベクレルの放射性セシウムが検出されたと先日報じられた」と書かれていた。そして、「蚯蚓鳴く」は俳句の秋の季語だが、「…

金柑(きんかん)を白ワインで煮てみた

庭のキンカンが実をつけて落ちるばかりになっていたので、白ワインで煮てみた。 砂糖と水と白ワインとレモン果汁を適当に入れて蓋をして、沸騰してきたのでアルコール分をとばそうと蓋をとると、うっ!これはあまり良い匂いとは言えない。心の底の方に沈んで…

春立てば

春立てば紀伊の山々雨に濡る立春が過ぎたと思ったら雨が多くなった。 [ 昨日の雨に打たれて、つわぶきのわた毛がすっかり落ちてしまったと思っていたら、わた毛をすぼませて身を守っていたらしい。しばらくすると回復していた。春立ちて路地のそこここ猫の声

大豆(トリプトファン食材)を(断熱保温調理鍋でⅡ)

大豆にはトリプトファン、マグネシウムが豊富に含まれているようだ。赤ピーマンにはビタミンB6、ビタミンCが多い。 豆料理を得意とする断熱保温調理器シャトルシェフを使って、セロトニンを合成する料理を作ってみよう。作り方 1、昆布と水を内鍋に入れて15…

パスタ・レードル(パスタ用おたま)

乾麺を掬う時にはパスタ・レードルが欠かせない。 MAMAIKUKOのパスタ・レードルは継ぎ目もなく、凹凸もないから洗うときも楽。 スープ・レードルもCuisine de MAMAIKUKO。 柳宗理のおたまにも今注目している。とても使いやすそうだ。[

骨付き肉と乾麺を(断熱保温調理鍋でⅠ)

断熱保温調理鍋というと、内鍋に材料を入れ数分火にかけたものを外鍋に入れて保温することで弱火で長時間煮込むのと同じ料理ができるというものだ。まさに省エネ時代のお鍋と言える。 私はこの断熱保温調理器シャトルシェフを20年以上使っている。私が持って…

薄茶のしっぽ寄せ合って

うさぎの子薄茶のしっぽ寄せ合ってないしょの話 わた毛が聞いてる つわの絮 短歌だか何だか分からないようなものを作ってしまった。[[石蕗の絮(つわのわた)=ツワブキのわた毛

冬木(ふゆき)

城址の冬木にかかる昼の月葉をすっかり落とした冬の木々が好きだ。 一昨年右足を痛めてからすぐ近くにある城址にも登らなくなっていた。足が治ってからも自信がなくてお城の下までは行っても、そこから先は行けなかったのだが、遠くから冬の海を見たくて登っ…

明日は立春

春立つや 北国はこれからが雪あっちこっちで大雪が降っているみたいだ。 季語を重ねてしまったけれど、いいことにしよう・・。 雪の被害が大きくなりませんように・・。

葛原妙子7

愛されず 人を愛さず 夕凍みの硝子に未踏の遠雪野みゆ 『薔薇窓』 聖書には「神は御自分にかたどって人を創造された」(創世記1:27)と書かれている。この前の26節では、神は(自分に)「似せて、人を造ろう」と言った、と書いてある。神に似せて造られ…

葛原妙子8

葛原妙子の「愛されず 人を愛さず」の短歌は、歌集『薔薇窓』の「氷壺」の中で、三部に分けられた中間のひとまとまりに入っている。 この三つのまとまりの、最初のまとまりの中には、次のような歌が置かれている。雪烟を卷ける岩山よこたはる巨人アダムの骨…