風と、光と・・・

すべての人を照らすまことの光があって、世にきた。(ヨハネによる福音書1:9)

2013-05-01から1ヶ月間の記事一覧

愛は忍耐強い

愛は忍耐強い。愛は情け深い。ねたまない。愛は自慢せず、高ぶらない。礼を失せず、自分の利益を求めず、いらだたず、恨みを抱かない。不義を喜ばず、真実を喜ぶ。すべてを忍び、すべてを信じ、すべてを望み、すべてに耐える。(コリントの信徒への手紙一13:…

「衣の中に」(志村ふくみ=著『色を奏でる』より)

衣の中に 清涼寺の楸(ひさぎ)で染めた灰色は 山門や、塔のまわりを群れて飛ぶ 鳩の羽いろ 淡(うす)ねずみに、紫すこし、茶をすこし 筒の中から振りかけて うっすら夕靄(ゆうもや)のかかった♭(フラット)の鳩羽鼠(はとばねずみ) どんな色も黙って静…

葛原妙子42

生ける鷹旋回しつつ虚空なる高き朴の香(かをり)に遇ひけむ『薔薇窓』 上記は、私の大好きな葛原妙子の歌である。この歌は、塚本邦雄=著『百珠百華ー葛原妙子の宇宙』の中で知った。 最後の部分を引用してみたい。「生ける鷹」とは言ひながら、血塗れの、…

葛原妙子41

郭公の啼く声きこえ 晩年のヘンデル盲目バッハ盲目『鷹の井戸』 第八歌集『鷹の井戸』にはこのような短歌が収められている。けれど葛原妙子の年譜を見れば、この短歌が単にヘンデルやバッハのことを詠ったものではないことが分かるだろう。妙子76歳の年に「…

今日の新聞の一面(橋下問題の陰で進める原子力協定)

今日の新聞の一面中央にはデカデカと「逆風、揺れる橋下氏」という見出しで橋下発言のその後のことが取り上げられていた。 そしてその脇には、「印と交渉再開検討 原子力協定首脳会談で合意へ」という見出しが載っている。その中で、「菅義偉官房長官は20日…

金原まさ子『句集カルナヴァル』とハリー・ポッターシリーズ

死におくれているのは白梟のせい 恩寵!冬バラ咥えホウキに乗って翔びまわれ 天寿を二百年とすると青春も倍増だ。 (金原まさ子『句集カルナヴァル』(草思社)より) 『ハリー・ポッターと賢者の石』の日本語訳が出た年、ちょうど9歳だった娘も今は二十歳を…

ハリー・ポッターシリーズ

9歳から108歳までのファンタジーとして「ハリー・ポッター」シリーズが出た時、ちょうど9歳だった娘は自分でシリーズを読み始めた。娘に読み聞かせをするのでなければ、エンターテイメント系のぶ厚い本を読んでいる暇はないと思っていた私は映画だけを見続…

『魔女ジェニファとわたし』と『レンゲ畑のまんなかで』

富安陽子=作『レンゲ畑のまんなかで』(あかね書房) E.L.カニグズバーグ=作『魔女ジェニファとわたし』(岩波少年文庫) 『魔女ジェニファとわたし』は、娘が5年生位になったら読むように勧めようとずっと待っていた本だった。ところが、丁度ハリーポッ…

花蜜柑

花蜜柑薫れる中に在りし村 村というのはどんどん消えていっているのではないだろうか? 日本一小さな村と言われていた三重県の南端に位置する鵜殿村も近年合併して村ではなくなった。 昔、蜜柑の花の香りに満ちていたであろう村も、林檎の花の香りに満ちてい…

郭公ーカッコウーアカショウビン

郭公啼く 子を喪ひし人も亡し 郭公の鳴く声を初めて聞いたのは福島でだった。鳴きながら渡っていくのを西の縁側から東の裏口へと家の中を追いかけた。郭公の鳴く季節に子を亡くしたという義父の母は、この季節になると亡くした子どものことを話していたとい…

霧の中に永遠に

まぼろしの少年よどうか霧の中に 人を赦したなどと思い上がっていると、怒りは突如吹き上がり私の中でとぐろを巻く。自分には赦す権限など無いのだと繰り返し言い聞かせなければならない。憐れみと赦しは主である神のもの。わたしたちは神に背きました。(ダ…

燕の巣

いたましき器なりけり燕の巣昨年、数年前に壊されてそのままになっていた巣に燕がやってきて修復し、卵を産んだ。けれど、産んだと思ったら壊されたようで、翌朝、駐車場の床に黄身らしい染みが付着していた。その後、燕はもう一度巣を修復したのだが、また…

誰もゐぬー白い芍薬

母の庭の芍薬が今年は沢山咲いていたので、香りを楽しみたいと思い、切って持って帰った。私の偏愛して止まない白い芍薬なのだが、あまりの美しさに俳句も短歌も出てこない。「参りました」と降参して眠った翌朝、ふと、こんな句が浮かんだ。誰もゐぬ芍薬ほ…

反原発官邸前抗議、今も3000人は集まっている!

大新聞ではほとんど報道されない官邸前での反原発抗議デモだけれど、今でも毎週金曜日に行われている。 以下は、毎週参加しておられるはてなダイアリーブログ『特別な1日』さんからお借りした写真。 今宵も抗議デモは成されるだろう。こういった抗議デモは…

『放射能に抗うー福島の農業再生に懸ける男たち』奥野修司=著(講談社文庫)Part2

国や福島県では、暫定基準値を超えていないか調べるため、事前に一集落につき一〜二ヵ所からサンプルをとって検査した。しかし、伊藤が率いるジェイラップでは、三四一ヵ所の田んぼ一枚ごとに五ヵ所からサンプリングして検査をしている。汚染米が発見された…

「そよ風2011」ー川上弘美=作『神様2011』を真似て

そよ風の中にも草のかをりして 中学2年の頃、国語の授業の中で初めて作った俳句。 川上弘美さんが処女作『神様』を原発事故後の世界を背景にして改作され、『神様2011』として講談社から出されたのを真似て、私も改作してみた。 そよ風2011 薫風に見えざるも…

今日の新聞ーみどりの日

『みどりのゆび』 大砲に花を咲かせよみどりの日 今日、5月4日の新聞は頑張っていると思った。 「君たちの憲法 君たちの命ー美香の教え今こそ」の見出しで、昨年シリアで殺害された山本美香さんの同級生で中学校教諭の岩澤宏行さんが教壇で戦争の話をする…

原発はいらない

原発はいらない空には鯉のぼりを泳がせたい

五月の空へ

さみどりの中に何やらわだかまる青きものありさみだれの朝 わだかまる青きものをば拾い上げさみどりのなか泳がせてみる 大風の中を夜の間に泳ぎきて不時着したり緑の海に 時ならぬ嵐とよばるる夜がある世界が明るく輝く五月に お隣の坊やが探しているようだ…

植物の写真2枚

パンの焼けるこうばしい香りでアロマセラピー

何か物事を考え詰めていると胃が動かなくなる。そんな時に食事の時間だからといっておざなりに食事をすると頭が痛くなる。しかもだいたいそういう時に限って一人で食べるから考えることを中断することもなく、ただ口に物を放り込んでいるだけとなる。 家族や…

非正規労働者のメーデー「アベノミクスから雇用を守れ」

ニュース記事の『非正規労働者のメーデー「アベノミクスから雇用を守れ」』という見出しに、はてなダイアリーブログ『へんてこ日記』のへんてこさんが「1%の富裕層の為の99%のご奉仕社会」とコメントをつけておられた。 元のニュース記事は、 ↓ http://…

福島から武藤類子さん発信ー「避難する母子の心の支えになってほしい」

雑誌「いきいき 4月号」に掲載されていたという福島県在住の武藤類子さんの記事を四丁目でCAN蛙さんのブログから拝借させて戴きました。 電気に頼らない暮らしを事故前から実践 私は福島原発事故の前から原発に頼らない暮らし方をしたいと思い、以来16年間、…