風と、光と・・・

すべての人を照らすまことの光があって、世にきた。(ヨハネによる福音書1:9)

2015-12-01から1ヶ月間の記事一覧

今年もお終い

髪切りに髪切り屋にゆく大晦日 ● 髪切り屋客は吾ひとり初雪来 『いらくさのとげはいたいよ』より 天に昇ってゆく未を上目遣いで見ている「言は申」とその仲間。

「らる」といふ「受身」の助動詞(増殖するリンクと歌)

お風呂上がりはメンテナンスをしなくちゃねぴんぴんころりと終はるためにも子どもの頃は健康だけが取り柄だったような人間だったのだが、今では色々と不具合を抱えている。足腰は一度痛めると完全には元に戻らない。母と同じで晩年は車椅子の生活か、と思っ…

救い主がお生まれになった(ルカによる福音書2:1~20説教より抜粋)

スーパーのレジに並べる御夫君の泣き出しさうな笑顔に案ず 病む人に添ひたる人を気遣へば「彼はスープをつくり呉るる」と 夕毎にスープをつくる人のゐて吾のこころに灯をともしゆく 点灯夫のやうに 無力とふ淵を覗かず淡々とスープつくるひと 戴くひと この…

おとまりくださいヨセフさん、おやすみくださいマリアさん

ヨセフさん、あなたはそれで満足でしたかぁ〜〜〜? ヨセフさんは一瞬、ビクッとしたように見えて・・・ ゆっくり振り返りました。 それから穏やかな口調でこう仰ったのでした。。 「ええ、そうですねぇ、 満足とゆうよりも、感謝とゆうべきでしょうか・・ …

恵みはちひさきものに

● 「こわがることはない。マリヤ。あなたは神から恵みを受けたのです。(ルカ1:30)」 聖書には、神の選び(任命)に対して恐れを抱き、尻込みした人たちが多数登場します。例えば、…。そんな彼らに対して神様が語られたことは何でしょうか?それは、『恐れる…

救い主なる神を讃えます(待降節の説教ルカによる福音書1:39~56より)

ガリラヤのナザレという町に住む少女マリヤのもとに、天使ガブリエルが来て「男の子を産む」ことを告げます。マリヤは驚きますが、ガブリエルの「神には、できないことはありません」(37節)という言葉を聞いて、「わたしは主のはしためです。お言葉どおり…

喜ばしい知らせを語り伝えるために(待降節の説教ルカによる福音書1:1~25より)

ルカは今、救い主についての物語を語ろうとしています。 わたしたちは、物語によって出来事を理解し、人に伝達します。 子どもが楽しいことがあったとき、どんなことがあったか、親に物語ります。病気になったとき、医者に自分がどんな具合なのか物語ります…

大口玲子歌集『桜の木にのぼる人』(短歌研究社)

18日金曜の関電前は、だいたいいつものメンバーだったように思う。1月1日が金曜だということで、この日はお休みにしましょうという申し合わせが回ってきたのだが、うちはお正月あまり忙しくもないのでどうしょうかな・・?(ミルトス) 夕暮れはさびしぃねと…

三浦綾子=作『氷点』

● 『「氷点」解凍』 森下辰衛『「氷点」解凍』(小学館)…。著者は旭川にある三浦綾子文学館の特別研究員でいらっしゃる。(抜粋引用) 2014年に上のような書籍が出版されたようだ。年月を経ても本物は研究対象となって残っていくのだと思う。(ミルトス)十…

キッチンからのメリークリスマスと、牛肉の話

● 『ステーキ・レボリューション』 フランスの牛肉はまずい、と思った監督と友人の肉屋がうまいステーキを求めて、…世界を旅するドキュメンタリー(抜粋引用) 石川伸一=著『料理と科学のおいしい出会い』(化学同人)には、家畜の餌と脂質の関係や脂質と香…

芳賀言太郎のエッセイ 特別編 〜カンボジア滞在記〜

芳賀言太郎のエッセイ 特別編 〜カンボジア滞在記〜 10月28日から11月8日まで、私はカンボジアでフィールド・ワークを行っていた。このフィールド・ワークは大学院の授業の一環であり、カンボジアの草の根の人々による健康と平和の活動について学ぶためのも…

絵本『やあ』山口タオ=文、たまるよしえ=絵(岩崎書店)

● 沼野充義の『これからどうする』(2) いや、それよりも私がここでいちばん驚いたのは、…が「これまで原発を推進してきた頭のいい人びと」で構成される、いわゆる「原子力ムラ」というものと…。 (中略) 世界的に見て、村上春樹の評判ってどうなんだ、と…

hikariとはー私たちはhikariを追っていたのだ

母子家庭の貧しき家の料理bookにhikari輝くApple-pieありき水辛子、ウォータークレス、昭和の家の暗きに僅かhikari射す見ゆ COP21が、パリで 昭和とふこうどけいざいせいちょうの射し出づるhikariここに至れり耀(かがよ)へるアップルパイはharaharaと掌の…

レモン・マリーゴールドとヘブンリー・ブルーとネリネ

● KEEP CALM and NO WAR ★1206銀座大行進 日曜日は、『黄金のアデーレ 名画の帰還』映画『黄金のアデーレ 名画の帰還』公式サイトを見て圧倒されました(名作です)。そのあと気持ちを何とか切り替えて(笑)、銀座でデモに参加してきました。(抜粋引用) 4…

愛せないというのは、いつか必ず死ぬというところに起因している

振り返ると、すぐ目の前に氷のような眼、蒼白の顔、恐怖で引きつった唇が見えた。深夜ミサの人ごみの中ではじめてそばで彼を見たときと変わっていなかったが、あのときと違って心の震えるような愛情ではなく、底知れない失望を感じた。(ガルシア・マルケス…

薔薇夕べ

行き惑ふ径に深紅の薔薇一つ 分け入って青年惑ふ薔薇夕べ 人の世の深きを秘めて薔薇の紅 若き人招きし卓の薔薇こぼる 冬の薔薇の句を皆さん作っておられるようなので私も作りたいと思ったのだが、出てこなかった。それで、昔々作りかけていた薔薇の句のメモ…

葛原妙子51に手を入れたもの

寒き日の溝の辺(へり)歩み泣ける子よ素足のキリストなどはゐざるなり 『飛行』 葛原妙子の第三歌集に収められている歌である。裕福な医師の家に生まれながら、両親の離婚によって幼い頃に親戚の家に預けられた葛原妙子は、素足で自分の傍らに寄り添って歩…

葛原妙子56

ドストエフスキーの忌日とあやふくかさならむわが誕生日街に思ひをり 『原牛』 葛原妙子のこの短歌は、第五歌集『原牛』の中の「灰姫」の[雪蔵]の中にある。この歌の少し前には次のような歌が入れられている。雪の音耳に磨れをりさやげるはそびえっとの亜麻 …