風と、光と・・・

すべての人を照らすまことの光があって、世にきた。(ヨハネによる福音書1:9)

    電車の窓から
夕景や家々並ぶ丘の春

目の前には海、背後には山が迫る紀伊半島の突端の街に住んでいると、普段電車に乗るということが全くない。必要に迫られて、特急に乗り新幹線を乗り継いで、つり革のある電車などに乗ると車窓から見える風景が珍しく思える。たくさんの同じような家が並んでいるのだけれど、住んでいる人達の生活も人生もそれぞれに違うのだろうなと思うと不思議な気がする。たま〜になら、こんな風景を見るのも悪くないと思ったりしたのだった。


ごろん ごろん 猫ほどの鳥が啼いてゐる明るき草丘とおもひき 葛原妙子『朱靈』