風と、光と・・・

すべての人を照らすまことの光があって、世にきた。(ヨハネによる福音書1:9)

どうして銅欠乏に陥りやすいのか?

どうして私は銅欠乏に陥りやすい体質なのか?考察してみた。

血清中の銅の70%はセルロプラスミンに結合し、残りはアルブミンヒスチジンなどと結合して循環している。各臓器の細胞が利用できるのは、これらの非セルロプラスミン結合銅である。銅は必須の栄養素であるため輸送系の障害により消化管からの吸収や組織への移行が障害されるとメンケス病と呼ばれる銅欠乏症を呈する。一方、過剰の銅は生体にとって有害である。銅の輸送系の障害により銅の排出機構が障害されるとウィルソン病と呼ばれる銅過剰症を呈する。
(略)
ヒトCTR1は、…。Cu2+に対する親和性は、1〜5μMと非常に高く、エネルギー非依存性でカリウム依存性であることが示されている。CTR1は、ほとんどの組織に恒常的に発現しているが、特に脳の脈絡叢、尿細管細胞、目の結合組織、卵巣、精巣で発現量が高い。また、CTR1の全身欠損マウスは、胎児性致死となる。(日本栄養・食糧学会監修「栄養・食品機能とトランスポーター」p233~)

 

ここには、「各臓器の細胞が利用できるのは、これらの非セルロプラスミン結合銅である」と記されている。つまり、アルブミンヒスチジンと結合した血清銅の30%が、カリウム依存性の銅トランスポーターによって組織や細胞に運ばれて骨や筋肉を造るために使用されるということだ。

 

 

この図は、複数の本やサイトから得た情報を自分でまとめたものである。

LーフェニルアラニンからLードーパへの変換過程で働く栄養素について、二つの本で違いがあったが、こちらを採用した。これに沿って考察してみる。

 

子どもの頃の私の食生活はご飯と魚の干物が中心だった。

昔は納豆を食べる北関東東北地方では大豆製品を多く摂っていたのではないかと思うが、私は、大豆製品は味噌汁の味噌と豆腐くらいで、煮豆などは全く食べなかった。もちろん納豆も。

 

大豆にはが多く含有されているが、他の栄養素のバランスはVE<VK、メチオニン<シスチンである。この図の右にあるドーパキノンにはVK(フィロキノン、メナキノン等)が関連していると思われる。

 

一方、背の青い魚にはヒスチジンVB12が多く、VE>VK、メチオニン>シスチンである。

本州の最南端で強い日差しに当たって育った私は年中顔が真っ黒に日焼けしていた。シスチンの多い大豆を摂っていなかったから、メラニンは亜メラニンでなく真性メラニンが造られていただろう。真性メラニンが合成されていたから、日焼けで赤く腫れ上がることはなかった。

つまりヒスチジンの多い魚を摂っていたのでしっかり真性メラニンが合成されていたと言える。それはつまり、ここでも銅が消費されていたとも言えるだろう。

私は無類のご飯好きなのだが、ご飯は量的には多くないかも知れないが、バランス的にはメチオニン>シスチンであり、ミネラルでは銅は二番目に多く含有されているが、一番多いのはモリブデンである。

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モリブデンというのは銅の代謝に関わっている。モリブデンを摂ることで銅の過剰症を抑えることが出来ると思われる。米にはモリブデンの次に銅が多く含有されている。

そしてモリブデンを摂り過ぎても「銅欠乏症となってしまう」(http://ipidiw.co.jp/nutrition/molybdenum.html)と記されている。

 

 

は、この図のフェニルアラニンからアドレナリン合成に至る過程の各所で使われている。

そしてノルアドレナリンからアドレナリンへの変換でメチオニンVB12が働く。

魚やご飯でメチオニンとVB12を摂っていたために、ここまで変換され、その過程で銅が消費されるということだ。

 

この過程は最終的に副腎皮質ホルモンを合成するから、ストレスには強いと言えるかも知れない。(逆から言えば、ストレスがかかりすぎると銅は欠乏すると言えるだろう)

しかし、銅がこの神経伝達物質合成のために消費されて、骨や筋肉を造る方で弱くなると考えられる。

 

骨や筋肉を造るコラーゲンの合成には、納豆等の大豆製品に多く含有されているVKも必要だが、私は不足しがちだったと思う。

 

 

日差しが弱い季節だが、以下に、こんな動画を↓。

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