ビタミンB6というのは、つくづく大事な栄養素だと思う。生田哲=著『心の病は食事で治す』には、「もしB6が不足すると、乳酸が蓄積するため、不安になる」と書かれている。又、大沢博=著『食事で治す心の病』では、統合失調症の患者の中に尿にピロールが高い値で検出される場合が多く見られると書かれているが、この場合ビタミンB6と亜鉛の重い欠乏状態に陥る、とある。
セロトニンを生成するという観点から、トリプトファン、ビタミンB6、マグネシウムに着目して、又、欠乏を補うという観点から亜鉛にも着目して献立を考えてみたい。
まず、さつまいものポタージュ。
牛乳(トリプトファン)、サツマイモ(ビタミンB6)、カシューナッツ(マグネシウム、亜鉛)。カシューナッツにはビタミンB6も比較的多く含まれているようだ。
1、タマネギを切り、鍋に入れて、植物オイルを絡める。
少し炒めて、塩をふり、低温で蓋をして、辰巳芳子さん推奨の
蒸らし炒めをする。
2、サツマイモを洗い、皮付きのまま薄くいちょう切りし、さっと
水で洗って水気を切る。
* 水にさらすと栄養分が損なわれるが、洗わないと澱粉質が
多すぎてスープがもったりする。
3、サツマイモを鍋に入れ、塩をふり、バターひとかけを入れ、
蓋をして蒸らし炒めする。焦げ付きそうになったら、
火を止めて余熱で。
蓋を取って、下のものを上に持ってくるように大きく返す。
これらを何度か繰り返す。
* サツマイモは低温でじっくり加熱することで甘みが増すので、
蒸らし炒めは向いているといえる。
4、鍋にカシューナッツとひたひたの水を加えて、中火で煮る。
火が通ったら、火を止めて、余熱で煮るのを兼ねてあら熱を
取る。
5、あらかた冷めたら、ミキサーにかける。
6、鍋に戻して、牛乳を注ぎ、弱火で火を通す。
* スープの素を入れても良いが、入れなくても美味しい。
* ナツメグ、クローブ、シナモン、カルダモン、胡椒を入れてみた。
あまり入れすぎると薬のようだと嫌がられるので控えめに。
牛肉(肩ロース、肩赤身肉)には亜鉛が多い。サラダやきのこのソテー、ガーリックライス等と一緒に牛肉のステーキ(少量!)を添えて、献立にしてみてはどうだろう。デザートにはもちろん林檎を!
「野菜を食べて互に愛するのは、肥えた牛を食べて互に憎むのにまさる」(箴言15:17)
参考書籍:『2006新食品成分表FOODS』(一橋出版)
『最新版からだに効く栄養成分バイブル』
中村丁次=監修(主婦と生活社)
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http://d.hatena.ne.jp/myrtus77/20111104/p1