風と、光と・・・

すべての人を照らすまことの光があって、世にきた。(ヨハネによる福音書1:9)

アトピーとの闘い'14−14(亜鉛と松果体とメラトニンと眠りと・・STAP細胞)

下垂体前葉の後方の中間部から分泌されるインターメジンは、メラニン細胞を刺激してメラニン産生を促し、皮膚の色を黒くします。これとは逆に、皮膚の色を明るくするのが松果体から分泌されるメラトニンです。松果体は、7歳前後に最も発達し、以後退化します(堺章『目でみるからだのメカニズム』(医学書院)より)

メラトニンは皮膚の色素に関連してメラニンと逆の作用をするということである。これは亜鉛と銅の皮膚の色素への働きの違いと同じだということに気づいた。そして、亜鉛甲状腺ホルモン受容体を形成する」ということ、それから亜鉛は胸腺を造る」ということを思い浮かべた(関連→「アトピーとの闘い'14−11」)。それなら、亜鉛メラトニンを分泌する松果体を形成することにも関わっているのではないかと考え、「亜鉛松果体メラトニン」で検索をかけてみた。

以下には、それで解ったことを複数のサイトから引用してみる。

松果体多くのトリプトファン亜鉛を必要とする。
メラトニン:生理学的には皮膚の色素沈着、サイロキシンを刺激。欠乏症状として内分泌機能の連鎖反応が乱れる。
メラトニンには高齢の動物の血液中の亜鉛濃度を正常なレベルに単独で復元する力がある。
メラトニンには亜鉛血中濃度を正常化する働きがあります。
松果体は光に敏感に反応し、光の量が増えるとメラトニンの分泌を減らします。したがって、部屋のスイッチのありかを知らせるためにスイッチの横についているほんのわずかな光源も本当は無くしてしまった方がいいのです。黒いシールドで隠すことです。またビタミンB6は、トリプトファンからメラトニンの生合成される過程に必要ですから、ビタミンB不足にならないようにビタミンB群をサプリメントから補うことがすすめられます。

これらを見て先ず驚いたのは、メラトニン「サイロキシンを刺激する」という部分だ。
サイロキシンとは、「アトピーとの闘い'14−9」でも亜鉛との関連で取り上げた甲状腺ホルモンのことである。
これを見て驚いたのは、甲状腺が刺激されて亢進すれば交感神経が優位になって眠れなくなるはずなのだが、それを刺激するのが眠りのために働くメラトニンであったからだ。

そこで、これらの情報を分析してみた。
それで解ったのは、亜鉛を過剰摂取することで、年齢と共に退化していくはずの松果体が強められてメラトニンが多量に分泌される。多量に分泌されたメラトニンはサイロキシンを刺激して甲状腺機能を一時的に亢進させる。甲状腺機能が亢進することで甲状腺ホルモン受容体を形成するために亜鉛がそこで消費される。こういったやり方でメラトニン亜鉛血中濃度を正常に保つ働きをしているということである。

眠れない日が何日か続いた後、今度は眠くて起きられなくなるというのは、こういったメラトニンの働きに左右されていたと考えられる。検索したサイトに「松果体は光に敏感に反応し、光の量が増えるとメラトニンの分泌を減らします」と書かれているように、眠くても眠れなくても朝になれば起きて光を目から入れることが必要なのだと解る。そうしなければ睡眠リズムは取り戻せないのだと・・。 けれどその前に最も気を付けるべき事は、睡眠リズムを崩さないことと、亜鉛を摂りすぎないように同じものを続けて食べない、大量に食べないことである。


ここからは全くの余談になるが、

亜鉛は遺伝子情報の伝達に関わるRNAを合成する→亜鉛は皮膚や生殖器に高濃度に含有される(前立腺では性ホルモンの合成に関わって精子をつくる)→亜鉛細胞分裂を促す→亜鉛が不足すると細胞分裂が正常に行われない→胎児や小児であれば発育不全となり最悪の場合死ぬ
亜鉛はリンパ球の分化を促進する胸腺を形成する。
亜鉛は骨と脾臓に貯蔵される。脾臓は古くなった赤血球を破壊する臓器である。亜鉛赤血球を造る鉄や銅を損なう。

STAP幹細胞は副腎皮質刺激ホルモンを含む培養液を用いて造られた。
副腎皮質ホルモンは電解質コルチコイド、糖質コルチコイド、副腎アンドロゲンの3種である。このうち副腎アンドロゲンは男性ホルモン作用をもっているが、分泌は少量。
副腎皮質ホルモンの作用は亜鉛の働きと逆の働きをする、たぶん。

キーワードは、亜鉛の働き。
以下は、余談とちょこっと?関係のあるリンク


● STAP細胞とSTAP幹細胞の可能性「ぶろぐ的さいえんす?」
メスのマウスよりオスのほうがSTAPがより効率的に起きる(higher efficiency)とあります。ただし「より効率的に」であって、メスの細胞では起こらないということではないようです。論文の実験手法には 「STAP細胞樹立のために、マウスのオスとメスの脾臓細胞を混合した」とある・・。
例えば、リンパ球を取り出す過程では、赤血球の混在は好ましくないとして、赤血球を取り除くための方法でSigma社のW3500の水を使ったとしています。
理研が開発した副腎皮質刺激ホルモンを含む多能性細胞用の特殊な培養液を用いることでSTAP細胞の増殖を促し、STAP細胞からES細胞と同様の高い増殖性(自己複製能)を有する細胞株を得る方法も確立」します。この、増殖性も持ったSTAP細胞がSTAP幹細胞です。(記事より抜粋)