風と、光と・・・

すべての人を照らすまことの光があって、世にきた。(ヨハネによる福音書1:9)

カルシウム

以下の内容は私の思考過程のものであり、間違いが含まれているかも知れません。

骨はカルシウムとリンなどの、ミネラルを主成分として形成される。これらのミネラルは、骨形成とは別に、全身の細胞を興奮させる役割がある。その役割を終えた後に初めて、骨の材料として用いられるわけだ。運動すると骨が強くなるのも、全身の細胞が興奮し、骨となるカルシウムやリンが大量に用意されることによるものだ。もちろん、そのときには自律神経の働きは交感神経優位に傾いている。
(中略)
 さらにひとつ付け加えると、女性には体の必要に応じて、骨からカルシウムを溶け出させる「脱灰」という現象が起こりやすい特徴もあるが、この脱灰ではカルシウムとともにリンパ球を中心とする血液成分も体中に放出される。そうしてリンパ球が増えると、自律神経の働きは自ずから副交感神経優位に傾いていく。(福田稔=著『実践「免疫革命」爪もみ療法 がん・アトピー・リウマチ・糖尿病も治る』(講談社+α新書)より抜粋)


昨年夏、もう捨てようと思って取り出してきて、この部分を読んで、捨てるのを止めたのだった。
大雑把な書き方のようにも思えるが、非常に重要なことのようにも思えた。降圧剤のカルシウム拮抗薬を長期にわたって服用しているとガンになりやすいと書かれた本を同時に読んでいて、ここに繫がると思われたのだった。

「これらのミネラル(カルシウム等)は、全身の細胞を興奮させる役割がある」ーこれは、カルシウムが細胞内に入ることによって血管平滑筋が収縮し、血圧を上げて、血液を全身に行き渡らせることによって全身の細胞を興奮させるということではないだろうか。カルシウム拮抗薬は、拮抗する薬剤の投与によって、カルシウムが細胞内に入る時点で阻止するものと思う。だからカルシウムは摂取された最初の段階から働けなくなる。
上の引用では、「脱灰ではカルシウムとともにリンパ球を中心とする血液成分も体中に放出される」と記されている。中村丁次監修『栄養成分バイブル』には、カルシウムの作用として「白血球の食菌作用を助ける」と記されている。この辺が関連して、カルシウム拮抗薬を飲み続けるとガンになりやすいというところにつながるのではないかと思ったりする。ガンについて良く分かっていないので言い切ることは出来ないのだが・・?

昨年、夫が最初に行った近くの病院で、心不全という診断で貰って来た薬がカルシウム拮抗薬と利尿剤だった。私は、この時の薬の選択は適切だったのではないかと、今になって思っている。利尿剤は亜鉛を排出する薬であり長期にわたって服用するのは良いように思えないのだが、一時的に症状を治めるためには良かったのではないかと思える。同様に、カルシウム拮抗薬も短期的に使用するには良かったのではないかと・・。
その後、大きな病院に入院してから、この2種類に加えてα/β遮断剤が出された。そして、私が「アルドステロン症というのはどうでしょうか?」等と余計なことを言ったためにアンギオテンシン受容体拮抗薬が追加されたのだった。
これら4種類の薬を飲んでいた夫は、退院後、背中を痛めてなかなか治らなかった。血圧も(夫にとっては)下がりすぎていたと考えられる。それで、血流が悪く背中を痛めたと思われた。この大元にあるのがカルシウム拮抗薬だと私は考えたので、11月頃の検診でカルシウム拮抗薬を止めて貰うように頼んだのだった。

しかし、カルシウム拮抗薬を止めるとなかなか血圧が下がらない。それで、気づいたことがある。
甲状腺機能亢進が低下症に変わる数年前に、カルシウムや鉄分の多い岩塩を使い始めたのだった。それ以来、今に至るまで肉料理には岩塩を使ってきた。
カルシウムは亜鉛の吸収を妨げる。甲状腺機能亢進症の薬も亜鉛を排出する薬だった。亜鉛甲状腺ホルモンを造るために必須の栄養素である。こういったことが重なって低下症になったと考えられる。
甲状腺機能が低下症になってから後に、夫は尿管結石になった。この時排出された一回目の石はシュウ酸カルシウム結石であった。カルシウムが血中に不足すると骨を溶かして血中濃度を上げる(カルシウム・パラドックス)と言われているから、考えようによってはカルシウム不足と捉えることも出来るかと思う(この辺の判断が難しい)。しかし、この時は、塩という吸収されやすい形で摂っていたのでカルシウム過多になっていたと思われる。

カリウムは60~70%が筋肉細胞にあり、98%が細胞内液に、2%が細胞外液中にあるということだから筋肉細胞その物を造るのではないかと思う。が、カルシウムは99%が骨や歯の構成成分で、残り1%が血液や組織中にカルシウムイオンとして存在する。このカルシウムイオンが細胞内に入り血管平滑筋を収縮させ血圧を上げる働きをする。
ペニー・スタンウェイ=著『スパイスハンドブック』には、「カルダモンは血圧を下げる働きをたすけるカルシウムーチャンネルブロッカーと呼ばれる薬剤に似ています」と記されている。
また、数年前に降圧剤を服用している男性がグレープフルーツジュースを飲んで亡くなったということがあったが、カルシウム拮抗薬にはグレープフルーツジュースとの併用を禁じる注意書きがされていたように記憶している。
こういったことを整理しながら食事内容を整えていきたいと考えているのだが、カルシウムというと、マグネシウム、リン、ビタミンDとの関係が深い。まだまだ、調べなくてはならないことが山のようにある。

参考書籍:ペニー・スタンウェイ=著『スパイスハンドブック』(東京堂出版
     川端輝江=編著『しっかり学べる!栄養学』(ナツメ社)
     中村丁次=監修『栄養成分バイブル』(主婦と生活社
     柏崎良子=著『栄養医学ガイドブック』(学研)
『新・栄養医学ガイドブック』がヨーゼフという出版社から出され、大幅に改訂されているようである。科学は進むので新しいものを手元に置きたいと思っているのだが、まだ購入していない。