風と、光と・・・

すべての人を照らすまことの光があって、世にきた。(ヨハネによる福音書1:9)

咳止め薬とモルヒネと便秘とカルシウム拮抗薬による副作用

コデインオピオイド受容体への親和性は低い。しかし,その約 10%が CYP2D6 により代謝されモルヒネとなり,鎮痛効果をもたらす。日本人の約 0.7%は,CYP2D6 活性が低く(poor metabolizer)モルヒネがほとんど生成されないため,コデインの鎮痛効果が発揮されない。(http://www.jiho.co.jp/Portals/0/ec/product/ebooks/book/46601/46601.pdf

 

 

以下の内容は私の思考過程のものであり間違いが含まれているかも知れません。

モルヒネはδ、κ、μのいずれのオピオイド受容体にも親和性を持つが、主に中枢神経系(CNS)と末梢神経系(PNS)内にあるμオピオイド受容体に結合することによって鎮痛効果を発揮する。 モルヒネオピオイド受容体(またはモルヒネ様受容体)に結合することによってCNSの下行性疼痛抑制系( = セロトニンドーパミンなど痛みを抑える信号の回路)の活性化および、電位刺激によって開かれたカルシウムイオンチャンネルに作用してカルシウムイオンの侵入をブロックすることで、それを必要とするシナプス内の酵素シナプス小胞を活性化させずグルタミン酸神経ペプチドであるサブスタンスPといった神経伝達物質の生成や放出を阻害すると考えられている[4][5]。注射や内服など全身投与の場合、脳または脳幹部に存在するオピオイド受容体による間接的な抑制作用が主体であるが、硬膜外腔あるいは脊髄クモ膜下腔への注入は脊髄後角にあるオピオイド受容体に直接作用していると考えられている[6]。
モルヒネをはじめとするオピオイド鎮痛薬を使用した場合、具体的な割合は調査によってばらつきがあるものの比較的高い頻度で便秘が見られるが[7]、この背景にはオピオイドが腸管にあるオピオイドμ受容体に作用して腸内の蠕動運動を抑制しているためだと長らく考えられてきた[8][9]。しかし、近年では大腸に内在するタンパク質の一種であるアクアポリン3の発現増加に伴い水分の吸収が促進されることも便秘の一因であると示唆する研究がある[10]。(https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A2%E3%83%AB%E3%83%92%E3%83%8D

 

オピオイド受容体(オピオイドじゅようたい、英: Opioid Receptor)とはモルヒネ様物質(オピオイド)の作用発現に関与する細胞表面受容体タンパク質である。(https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AA%E3%83%94%E3%82%AA%E3%82%A4%E3%83%89%E5%8F%97%E5%AE%B9%E4%BD%93

 

細胞質で合成されたアセチルコリンは、小胞アセチルコリントランスポーター(vesicular acetylcholine transporter; VAChT, SLC18A3)の働きにより、プロトン電気化学勾配を駆動力としてシナプス小胞に輸送される。一個のシナプス小胞には1,000から50,000分子のアセチルコリンが含まれると概算される。VAChTはChAT遺伝子の第一イントロンに全長がコードされ、共通の転写制御を受けると考えられている[4]。実際にVAChTとChATの発現は共通の部位・細胞で観察される[5]。
神経終末部にインパルスが到達すると、シナプス小胞に蓄えられたアセチルコリンは開口放出(exocytosis)により放出される。この過程には細胞内でのカルシウムイオンの上昇が重要である。アセチルコリンの放出は、一つのシナプス小胞に蓄えられた数千分子が1単位として同期放出される素量的放出(quantal release)として検出される。(https://bsd.neuroinf.jp/wiki/%E3%82%A2%E3%82%BB%E3%83%81%E3%83%AB%E3%82%B3%E3%83%AA%E3%83%B3

 

これらの記述から、モルヒネによる便秘というのは、抗コリン作用で副交感神経をブロックするためというより、直接的にモルヒネが「カルシウムイオンチャンネルに作用してカルシウムイオンの侵入をブロックする」ためではないかと思われる。

ここから、カルシウム拮抗薬の副作用へとつながるように思われる。

meromeropy77.hatenablog.com

カルシウム拮抗薬は,腸管の拡張による蠕動運動の低下1)や下部食道括約筋の収縮力低下2)など,腸管への影響が知られている.(https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjspc1994/5/2/5_2_138/_pdf/-char/ja

 

カルシウム拮抗薬は受容体を塞ぐことでカルシウムが細胞内に入ることを阻害する薬である。それによってカルシウムが体内で働くことが出来なくなる。

 

myrtus77.hatenablog.com

カルシウム拮抗薬は、拮抗する薬剤の投与によって、カルシウムが細胞内に入る時点で阻止するものと思う。だからカルシウムは摂取された最初の段階から働けなくなる。

上の引用では、「脱灰ではカルシウムとともにリンパ球を中心とする血液成分も体中に放出される」と記されている。中村丁次監修『栄養成分バイブル』には、カルシウムの作用として「白血球の食菌作用を助ける」と記されている。この辺が関連して、カルシウム拮抗薬を飲み続けるとガンになりやすいというところにつながるのではないかと思ったりする。ガンについて良く分かっていないので言い切ることは出来ないのだが・・?

昨年、夫が最初に行った近くの病院で、心不全という診断で貰って来た薬がカルシウム拮抗薬と利尿剤だった。私は、この時の薬の選択は適切だったのではないかと、今になって思っている。利尿剤は亜鉛を排出する薬であり長期にわたって服用するのは良いように思えないのだが、一時的に症状を治めるためには良かったのではないかと思える。同様に、カルシウム拮抗薬も短期的に使用するには良かったのではないかと・・。

 

また、カルシウムの働きが阻害されるのは、受容体を塞いだ場合だけとは限らない。

Ca:Mg=2:1というマグネシウムとのバランスを欠いて、マグネシウムを過剰に取り過ぎてもカルシウムの働きは阻害される。

通常、便秘にはマグネシウム製剤が処方されることが多いと思われるが、弛緩性の便秘には逆効果となるように思われる。

 

自然志向派の人達は塩も塩化マグネシウムを主成分とするにがりの多い海塩を勧めることが多いが、カルシウムが働けていない場合はカルシウムの多い岩塩を摂る方が良い。

 

マグネシウムの「過剰摂取・副作用」には、「反射低下、筋脱力、運動失調」、「下痢」、「昏睡、精神変化、錯乱 」、「徐脈、心電図異常、呼吸抑制、呼吸停止 」等が記されている。http://ipidiw.co.jp/nutrition/magnesium.html

言うまでもないこととは思うが、「下痢」というのは「便秘」が解消された状態ではない。便秘が解消されるためには、カルシウムとマグネシウムのバランスを適性にする必要がある。

meromeropy77.hatenablog.comまた、マグネシウムに対して、血圧を上げたりして何となく悪いイメージのあるカルシウムなのだが、カルシウム(http://ipidiw.co.jp/nutrition/calcium.html)の「不足・欠乏」には「腸がマヒし腸閉塞」「膀胱がマヒして拡張」と記されていたり、「働き・効果」では「血小板を活性化して出血時の血液凝固を早める」と記されていたりして、夫の脳内出血とその後の腸閉塞にカルシウム拮抗薬が悪さをしていたと思わされるのである。

 

 

以下は、参考サイトのリンク。

腸管(腸)の消化活動(蠕動活動)を行う平滑筋には、ムスカリン受容体のM2、M3の2タイプが存在しています。M3受容体にアセチルコリンが結合し、その後の細胞内の情報伝達機構により、陽イオンチャネルが開き、陽イオンが平滑筋細胞内へ流れ込み脱分極が起こります。脱分極が繰り返され、活動電位を発生させる電位まで電位が上昇すると、カルシウムイオンチャンネルが開き、カルシウムイオン(Ca2+)が細胞内に流れ込みます。これにより、細胞内のカルシウムイオン濃度が増し平滑筋が収縮します。このようにして、副交感神経刺激によるアセチルコリン放出は、腸の平滑筋を興奮させ(脱分極)、平滑筋収縮、蠕動運動を活性化させます。(http://hclab.sakura.ne.jp/nerve_phis_parasympathetic.html

 

ムスカリン(英: muscarine[1]、L-(+)-muscarine、muscarin)は、アセタケ類(英語版) (Inocybe) およびカヤタケ類(英語版) (Clitocybe) の特定のキノコに含まれるアルカロイドの一種。1869年にベニテングタケ(学名 Amanita muscaria)から初めて単離された(0.00025 % - 0.0003 %含まれる)。

ムスカリンは最初に研究された副交感神経作用物質で、末梢の副交感神経系に重篤な刺激作用を生じさせ、痙攣や死にいたることもある。ムスカリンは、血液脳関門を通れないため、中枢神経系に直接影響を及ぼすことはない。ムスカリンは、あるタイプのアセチルコリン受容体(ムスカリンアセチルコリン受容体)に結合し、神経伝達物質アセチルコリンの作用を模倣する、副交感神経作用薬である[2]。(https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A0%E3%82%B9%E3%82%AB%E3%83%AA%E3%83%B3