以下の内容は私の思考過程のものであり間違いが含まれているかも知れません。
アロマセラピーの本に、柑橘類に多く含まれているd−リモネンはアセチルコリンエステラーゼの働きを抑制すると書かれたものがある。アセチルコリンエステラーゼとは神経伝達物質であるアセチルコリンを分解する酵素である。私はこれを読んで、アルツハイマーの人の脳内ではアセチルコリン濃度が低下しているという情報と結びつけて、認知症の人にはd−リモネンの入った精油が良いのだと思い込んでいた。しかし最近、塩田清二=著『〈香り〉はなぜ脳に効くのか』を一部読み返して、どうもそうとは言い切れないと思ったのだった。
ここに関連した最新記事は以下
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「アルミニウムフリーのベーキングパウダー」
つまり、亜鉛が欠乏している状態でアルミニウム化合物を摂りすぎた場合、記憶等と関連した脳の働きに影響が現れると考えられる。(抜粋)「『かつて鎮痛薬にもアルミニウムが入っていた』から考えた亜鉛ホメオスタシスの攪乱」(https://meromeropy77.hatenablog.com/entry/2018/09/30/155715)
亜鉛欠乏により…脳神経系ではアルツハイマーの併発症状に関与の嗅覚や記憶において、嗅球におけるカルシウムの過剰蓄積や海馬における遷移元素(鉄や銅)の過剰蓄積が見られ、これら過剰蓄積によりアポトシスやネクロシスなどの細胞死が誘導される。(抜粋)
ここを読む限り、認知症とアルツハイマー型認知症では脳内のアセチルコリン濃度が真逆のように思われる。
ここの引用は削除しました。
塩田清二=著『〈香り〉はなぜ脳に効くのか アロマセラピーと先端医療』(NHK出版新書)のp104をお読み下さい。
認知症では、アセチルコリンが代謝されないために古いまま蓄積されている状態で、アルツハイマー型認知症では、酵素が働きすぎるためかアセチルコリン濃度が低下しているということのように思える?
以前から幼児教育などでも賢い子どもに育てるためにとか、記憶力を良くするためにレシチンを多く含むものを摂ると良いというようなことを見聞きする。大豆レシチン、大豆製品を食べると良い、と。しかし・・。
レシチン(ホスファチジルコリン)は「リン酸に塩基コリンが付いた、親水部を持つグリセロリン脂質で」(『しっかり学べる!栄養学』)あると記されている。脂質であるから、酸化されて過酸化脂質となると逆に問題であるように思われる。
生田哲=著『心の病は食事で治す』には、「イノシトールは、セロトニンとアセチルコリンの適切なはたらきに欠かせない」と記されている。イノシトール(ホスファチジルイノシトール)がどういった機序でアセチルコリンを適切に働かせるのか、私自身はまだ調べていないのではっきり言い切れないのだが、則岡孝子=『栄養成分の事典』の「イノシトール」の項には以下のように記されている。
中村丁次=監修『栄養成分バイブル』でも、「イノシトールは、「抗脂肪肝ビタミン」といわれています。脂肪の流れをよくして、肝臓に脂肪がたまらないようにはたらきます。コレステロールの流れもよくしてくれますから、イノシトールを充分にとっていれば、動脈硬化の予防も期待できます」と記され、イノシトールを多く含む食品として「オレンジ、すいか、メロン、桃、キャベツの葉、トマト」などが上げられている。イノシトールは糖質だということだから、果物に多く含まれているのにも肯けるように思う。『心の病は食事で治す』にも「イノシトールの粉末は甘くておいしい」と記されている。
ビタミンB複合体で、人体のあらゆる細胞に存在する糖質です。
「抗脂肪肝ビタミン」といわれ、脂質の代謝をよくして脂肪肝を防ぎます。このため、脂肪肝や肝硬変の治療薬としても取り入れられています。
イノシトールは、とくに神経細胞の膜に多く含まれ、脳細胞に栄養を補給したり、神経機能を正常に保つうえで重要な役割を果たしています。(則岡孝子=『栄養成分の事典』(新星出版社)より)
認知症の症状の中にうつ症状が含まれることを考えても、イノシトールの不足が関連しているのではないかと思われる。
ここの引用は削除しました。
この本は電子書籍でも出ています。
(生田哲=著『心の病は食事で治す』より)
ちなみに、ホスファチジルセリンについてはウィキペディアで次のように記されている。
さて、『〈香り〉はなぜ脳に効くのか』には続けてこう書かれている。
ここの引用は削除しました。ウィキペディアで検索して直接お読み下さい。
(ウィキペディア「ホスファチジルセリン」より抜粋引用)
同じ精油を使って認知症とアルツハイマー型認知症の両方に効果が見られたというところに着目したいと思う。
アロマセラピーで生活リズムをつくる
ここの引用は削除しました。
塩田清二=著『〈香り〉はなぜ脳に効くのか アロマセラピーと先端医療』(NHK出版新書)のp105~p108をお読み下さい。
朝に用いたレモンと、夜に用いたスイートオレンジに共通して含まれているのがアセチルコリンエステラーゼの働きを抑制するd−リモネンである。これはアルツハイマー型認知症に良いだろうということは言えるだろうと思う。
朝に用いたローズマリーの仲間には血圧を上げる作用があるので高血圧の人にはあまり勧められない精油である。しかし、血圧を上げて「脳内の血液循環を良くして脳に酸素や栄養を与え、間接的に神経細胞を活性化させる」ためには有効な精油だと言えると思う。
自律神経を考える時に思うのは、交感神経と副交感神経の一方に偏らないこと、切り替えがスムーズになされているかどうかということが大事だということだ。
そういう風に考えれば、栄養も一つのものに偏って食べ続けないということが最も大事だと思える。
ポーリングについて詳しく知っているわけではないが、ポーリングの間違いはビタミンCにのみ拘った点にあると思われる。
ここの引用は削除しました。
(杉晴夫=著『栄養学を拓いた巨人たち 「病原菌なき難病」征服のドラマ』(講談社)より抜粋引用)
やはり、サプリメントにしろ食べ物にしろ、一つの物を摂り続けるところに問題が生じると思う。
この引用の最後に書かれている「人間の身体条件を個人的に考慮しなければならなくなった」という言葉は、全くその通りだとしか言いようがない。一人一人の体質、そして今の状態がどういう状態であるかを常に考えて、その時に必要な栄養素を摂取しなければ、と思う。難しいことなのだが・・。
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『〈香り〉はなぜ脳に効くのか アロマセラピーと先端医療』塩田清二=著