以下の内容は私の思考過程のものであり、間違いが含まれているかも知れません。
また、立ち読みで得た情報が混ざっているので、参考書籍を詳しく提示することが出来ません。
「カリウムを動かすもの」で、ニンジンについて「食物繊維とコハク酸カリウムの相乗効果で、高血圧、特に最小血圧が高い人に対して有効です」と記されたものがあると書いた。
高カリウム血症となるARB系の薬剤を飲んでいるので、食物でカリウムの多い物を摂らない方が良いのか、筋力や血圧のことを考えれば摂った方が良いのか、ずっと考えているのである。
入院中、腎臓内科の先生との面談で、それまで毎朝1本出ていたバナナを止めて貰ったのだが、その後循環器の主治医がARB系の薬剤を追加処方した。退院後の食事でバナナなどを食べてもあまり影響があるようには思えない。それよりも薬の影響の方が大きい(当たり前の話だと思うが)ように思えて、その違いを調べていたのだった。
ネットの検索で、「無機酸の蓄積が原因でおこるアシドーシスは、血漿カリウムの上昇を示す傾向にありますが、有機酸の蓄積によるアシドーシスは高カリウム血症を起こしません」と記されたものがある。また、「有機酸カリウムのほうが細胞内取り込み率が高く、細胞内のカリウムを補う場合には、有機酸カリウム、細胞外のカリウムを補う場合は無機カリウムと使用する。根拠となる臨床研究などは見当たらない」と書かれたサイトもある。
関連過去記事
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高カリウム血症と血中尿酸値上昇の相関関係は?ー薬剤が引き起こす痛風発作について考える
「有機」というのは炭素骨格を持つものということだと思うが、それら「有機物」に含まれたカリウムは細胞内に取り込まれやすいということだろうか?
カリウムが細胞内から細胞外に出過ぎると筋力は衰えるだろうと思う。薬によって血中(細胞外)にカリウムが増えすぎるから、細胞内に戻したいと思うのである。
上の引用に「無機酸の蓄積が原因でおこるアシドーシス」とあるように、これには体内ペーハーの調節と、細胞内外の陽イオンと陰イオンの交換が関連している、と思われる。
以下に引用する書籍は昔買って持っていて、2006年初版第一刷発行と古いのだが、最近になって取り出してちらちら見ているものである。
セロリは、関節や血管、腎臓に付着した尿酸の結晶を溶かす有機のナトリウムを多く含んでいる。(石原結實=著『病気は自分で見つけ、自分で治す!』(ベスト新書)より)
「尿酸結晶を溶かす有機のナトリウム」という言い方が正しいのかどうか解らないのだが、有機のナトリウムの細胞内への出入りによって体内をアルカリにして結晶を溶かすということではないかと考えている。
また、ワカメにはアルギン酸ナトリウムが多いと記載されたものもあるが、中村丁次監修『栄養成分バイブル』には以下のように記されている。
水溶性食物繊維 アルギン酸は食品中ではカリウムなどのミネラルと結びついていますが、胃の中では胃酸の影響でカリウムを放し、小腸でナトリウムと結びついてともに排出されます。一方、胃でアルギン酸から離れたカリウムは、腸から吸収されて血液中のナトリウムを追い出す役割をします。一種のイオン交換反応ですが、ナトリウムを排除することで血圧を下げるわけです。(『栄養成分バイブル』)
食品として出ているワカメの形態は色々あって、原藻わかめの生はわずかにナトリウムよりカリウムの方が多いが、食品成分表を見る限り、「板わかめ」と「灰干し 水戻し」以外、カリウムよりもナトリウム含有の方が高い。「カットわかめ」では、カリウム440mgに対してナトリウム9500mgも含まれている。塩蔵によってはもちろん、乾燥によってもナトリウムが増えるのかもしれない。
基本的な化学の知識を持っていないので苦労しているのだが、野菜や海藻、果物に含まれるものはナトリウムでもカリウムでも摂るようにしていこうかな?と考えている。
無機酸には、硫酸、リン酸、塩酸などがあるようだが・・。
塩素
胃液中に塩酸として含まれる塩素の仕事は、ペプシンを活性化することです。同時に強力な酸で胃の中を最適なペーハー(酸、アルカリ度)にととのえたり、殺菌にもはたらきます。…。血液中では、ほかのミネラルとともにパーハーバランスの調整に役立っています。
塩素はおもに食塩から取り入れています。(『栄養成分バイブル』)
それにしても、「分け入つても分け入つても・・」(山頭火)である。
参考書籍:中村丁次=監修『栄養成分バイブル』(主婦と生活社)
石原結實=著『病気は自分で見つけ、自分で治す!』(ベスト新書)