風と、光と・・・

すべての人を照らすまことの光があって、世にきた。(ヨハネによる福音書1:9)

太宰の『待つ』を読んだ、そして遠藤の『沈黙』を思った

ネットの青空文庫太宰治の『待つ』を読んだ。
泣きはしないのだけど、何か泣きたくなるような思いがふわふわと胸に満ちてくる。

それで、こんな聖書の言葉を思い浮かべた。

主を呼び求める者はみな救われる。(ヨエル書2:32)

買い物の帰りに駅の冷たいベンチに腰をおろして毎日毎日誰かを待っているこの主人公が、遠藤周作の『沈黙』の中のキチジローのように思えた。

自分を愛してくれる者を、赦してくれる者を、待ち望んでいたのかも知れない、太宰も、遠藤も。