風と、光と・・・

すべての人を照らすまことの光があって、世にきた。(ヨハネによる福音書1:9)

一つの栄養素の過剰摂取で他の栄養素不足を引き起こす?(ナイアシンに拘って考える)

以下の内容は私の思考過程のものであり、私の理解に間違いがあるかも知れません。

色々調べると、やはりナイアシンの摂り過ぎは色々なところに影響を与えていると思われる。

インスリン受容体を形成する亜鉛が不足している状態で、インスリンを合成するナイアシンを摂り過ぎると、インスリンが過剰に分泌されて様々な不具合を生じるのではないだろうか。

インスリンの働きには、トリアシルグリセロール(中性脂肪)の分解を抑制するという作用もあるようである。つまりインスリンが働くと体内に脂肪が蓄積されるということだと考えられる。また、このトリアシルグリセロールは、食事から摂取した栄養素から肝臓で合成され、コレステロールと共に超低比重リポたんぱく質(VLDL)を形成して、血中に放出されるという。これらのことから考えて、中性脂肪の値が高いとか、コレステロール値が高い等という場合に、単にそれらを合成する栄養素だけの問題ではないということが言えるように思われる。

インスリンは血液中のナトリウム濃度を上げ、カリウム濃度を下げる働きもする。ここでも、ナトリウム濃度が上昇するということに、ただ単にナトリウム(塩分)の摂り過ぎだけが関係しているのではないということが分かる。インスリンを合成するナイアシンの影響も背後にあると考える必要があるということだ。

ナイアシンは体内で酸化型の状態で存在しているという。この酸化型が、デヒドロゲナーゼ(脱水素酵素)の補酵素として働き、還元型へと変化するということのようだ。このデヒドロゲナーゼ亜鉛含有酵素のようである。では、亜鉛が不足している状態でナイアシンを摂りすぎるとどうなるだろう?そうすると、酸化型のナイアシンで体内があふれかえるということになるのではないか、と私は思う。
ナイアシンは他のビタミンB群の栄養素と共にエネルギー生成に関与している。脂肪酸を合成する際には、還元型ナイアシンから酸化型に戻る(「戻る」という表現は適切でないかも知れないが・・)。

一つの栄養素を摂り過ぎる不具合というのはナイアシンだけに限らないだろう。また、他のどういった栄養素と一緒に摂るかによっても働きが変わってくると思われる。

これも確証が持てているわけではないが、ビタミンCをサプリメントで摂り過ぎると、免疫の方に亜鉛が働かされすぎて抗酸化に働けなくなるのではないか、と私は考えている。抗酸化に働けなくなるということは、脳梗塞などの病気につながるということではないだろうか?
ただ、亜鉛を摂り過ぎても一緒に抗酸化に働く銅を駄目にするようなので、摂取バランスを考える必要がある。そこが難しいところだと思う。

自分の体の様子を見ながら、一つの栄養素あるいは一つの食品に頼りすぎるのでなく、食事で調整していくのが一番だと思うのだが・・?

参考書籍:柏崎良子=著『栄養医学ガイドブック』(学研)
     川端輝江=編著『しっかり学べる!栄養学』(ナツメ社)等