風と、光と・・・

すべての人を照らすまことの光があって、世にきた。(ヨハネによる福音書1:9)

いたいけな少女の傷めた心を返せー!

とあるブログで「アンネ・フランクは実在はしたが、アウシュヴィッツには入っていない」というようなことがちらりと書かれていた。チラリとだから詳しい内容は分からないのだが、池上彰の『世界を変えた10冊の本』の第1章でも聖書を押しのけて『アンネの日記』が取り上げられている。いつもの事ながら、きちんと読んでいないので冒頭の部分を抜粋しよう。

 なぜ、この本が「世界を変えた」のかと疑問の方もいらっしゃることでしょう。中東問題の行方に大きな影響力を持っているから、というのが、私の考えです。
 一九四八年五月、アラブ人が多数居住するパレスチナの地に、ユダヤ人国家であるイスラエルが建国されました。…。
(中略)
 その象徴が、アンネ・フランクであり、彼女が残した『アンネの日記』です。『アンネの日記』を読んだ人たちは、ユダヤ人であることが理由で未来を絶たれた少女アンネの運命に涙します。『アンネの日記』を読んでしまうと、イスラエルという国家が、いかに国連決議に反した行動をとっても、強い態度に出にくくなってしまうのです。
 イスラエルが、いまも存続し、中東に確固たる地歩を築いているのは、『アンネの日記』という存在があるからだ、というのが私の見方です。(池上彰=著『世界を変えた10冊の本』(文春文庫)より)

私自身は、20代の頃に『アンネの童話集』というのは買って持っていたのだが、『アンネの日記』は読んでいない。10年程前に文庫本で買って何度か読もうと試みたのだが、読めなくて放り投げている。何故読めないか。一言で言うと、思春期の少女の日記に興味が持てなくて読み通すことが出来なかった、ということなのだ。ここで、普通の人達なら、「アウシュビッツで・・」ということで読み通せるのだろうけれど、元来へそ曲がりの私にはそれが出来なかったのである。興味が湧けば、結末が分かっているミステリー小説でも読むのだが・・。

けれど娘は、小学校4年の頃に学校の図書室でアンネの伝記を読んでいたく心を傷めていた。それで、こういたアンネに関する情報を目にすると、娘に成り代わって「いたいけな少女の傷めた心を返せー!」と叫んでやりたくなるのである。本人はもう記憶の彼方のようなのだが・・。

いやはや、世の中にはどれだけのものが政治的に利用されてきたのだろう。こういったものを目にするにつけ、「歴史は私の手に負えない」、と思ってしまう。

しかし、それにもまして思わされるのは、聖書というものの影響力の大きさである。キリスト教でいうところの旧約聖書ユダヤ教においてもキリスト教においても聖典なのである。そしてイスラム教においても聖書は全く関係ない書物ではない。池上彰が取り上げている10冊の本は、どれも聖書を抜きにしては語れない本ばかりである。深く読み進むなら必ず聖書に突き当たって行く、とアンネの日記も読んだことのない私は言い切る。


● 大統領選後、ヒラリー一味の起訴に動きたずFBIに注目
いくら読んでも混乱してくるだろうが、少なくとも、多くの人々が2020年のオリンピック開催都市がトルコのイスタンブールに決まるだろうと考えていたものが、なぜ、放射能まみれの東京に決まったのか、それくらいは考えてほしい。
要するに、トルコという国を使って、シリア内のイスラム国に物質と武器を補給し、シリア国内を分断してイラン侵攻の足がかりを築こうという計画が、その時点で具体化していた、ということなのである。(抜粋)

昨年だったか、トルコのエルトゥールル号を救助した『海難』という映画が上映されたと思うが、その推薦を安倍氏がしていたように思った。日本とトルコの合作映画だ。「政治に利用するんだな」、と不快に感じたのだった。で、観に行かなかった。そう考えていると、安倍氏原発を輸出するためにトルコに出かけた事なども思い出されてくるのである。

国境を溶かし(…)、移民によって文化を溶かしてしまうためには、「人道主義」という、人々が抵抗できない美名の下で、こっそり行うのがいいのである。
トランプが新たな移民に徹底的に反対し、…シリアの崩壊を防ごうとしているのは、難民の流入によって、アメリカの中間層が、今度こそ完全崩壊してしまうからである。(抜粋)

人道とか、国益のためとか、良さそうなこと言うのだけど、どういう魂胆があって移民を受け入れると言っているのかを考えなくてはならない。結局お金のためなのだ。1%の富裕者である自分達のためか、一国のためかの違いはあっても。だから、こんな風に書いている。
エネルギーを巡る新東西の静寂の冷戦の本質は、多国籍企業と国家の対立である、と断定することができる。(抜粋)
やはりここで、私としては、聖書の言葉を出さないわけにはいかないでしょう。
「神と富とに兼ね仕えることはできない」(マタイ福音書6:24)

この記事はこの後にも興味深い内容が続くのだが、抜粋引用はこれくらいにしておこう。直接いらしてお読みになって!
● 大統領選、トランプ氏が嫌われるわけ
 ユニークなキャラクターが揃った今年のアメリカ・大統領選。「戦争屋・ヒラリー」は論外ですが、なぜかメディアにメチャ叩かれているのがトランプ氏。たしかに未知数の部分が多いし、彼が次期大統領になったらどうなるか・・・なんて、私だってわかりません。でも、他の候補者とあきらかに違うのが、ワクチンに批判的なこと。
(中略)
 下のビデオは2015年9月、カリフォルニアで行われた共和党の大統領候補者の演説の一部。
(中略)
 それに対し、トランプの態度は非常にはっきりしています。
 …
「私はワクチンが大好きだが、それでも本数は少なく、長期にわたって打つべきだと思う」
「それはそれは可愛い二歳の子がワクチンを受けに行き、その一週間後、高熱を出してひどい病気になった。…」
「言いたいのは、とにかく同じ量のワクチンを打つにしても、長期にわたって打てということだ」
 と、くりかえし、「早すぎ、多すぎるワクチン」に警鐘を鳴らしています。(抜粋引用)

今年4月に上の記事をリンクしたのだが、この記事を読んだ時、ヒラリーの口からはこんな言葉は出てこないだろうと思った。政治的にそれほど良くなるとは思えないが、同じ地獄への道を行くとしても心許せると思える人間と行きたいものだと思うから、トランプで良かった。日本でも、政治的にそれほど良くならなくてもいいから、一緒に生きたいと思える人間に首相の座について貰いたいものだ(つくづく)。