風と、光と・・・

すべての人を照らすまことの光があって、世にきた。(ヨハネによる福音書1:9)

くりやのうたー竹内てるよ『静かなる夜明け』より

くりやのうた 指にそむ新しい野菜のみどり けさ すがすがしい夏の風 すっきり庖丁の水気をぬぐってパンを切ると パンの弾力は 生活の力のよう 少しかおり立つバタの金いろ こうしてじっとくりやに立ち にぎやかな子供たちの朝の声をきくとき 私はいつも 私の…

ハナミズキ(一青窈=作詞)

五月と言えば、『ハナミズキ』。後半部分の歌詞がとても好きだ。 ひらり蝶々を追いかけて白い帆を揚げて・・母の日になればミズキの葉贈って下さい待たなくてもいいよ知らなくてもいいよ ここの部分は母親の立場から歌ったものだろうか。自分の蝶を追いかけ…

五月のうた

五月のうた 竹内てるよ 五月は 不思議な月だ そしてなつかしい季節だ まだ成長のはじめの日に 窓にうつるアカシアの若芽をながめた日から 五月は 人生に深い謎を持つ ・ まずしいくらしのたそがれを 疲れてかえるつとめもどりの町に 木の芽あえのかおりなど…

春は黄金の夢の中ーKalafina

[春は黄金の夢の中 作詞梶浦由記静かな山査子の祈りのように 一人で震えてる寂しい月影 今爛漫の花びら 永久の春 まだ貴方に会える日まで どれだけ遠く心に留めたのは木霊の調べ あなたの優しさが遠くで響く さあお休み、金色の夢に遊んで まだ貴方に会える…

良き力に(ディートリッヒ・ボンヘッファー最後の詩)

良き力に ボンヘッファー 良き力にすばらしく守られて、 何が来ようとも、 われわれは心安らかにそれを待とう。 神は、 夜も朝もわれわれのかたわらに、 そしてどの新しい日も 必ず共にいまし給う。 引用書籍:村上伸=著『ボンヘッファー』(清水書院)関連…

雪うさぎ

雪うさぎ 新川和江 雪をください どっさりでなくていいのです この木のお盆に ほんのひと盛り わたくしが子供の頃は 東京周辺でも 天からの年賀客のように お正月にはきまって雪が降ったものです 朝目をさますと枕もとに 母のつくってくれた雪うさぎが ちん…

風のなかに一本のマッチの火をまもるがごとく

この子を ひざに まるたが もえて うつくしい おきに なるまで この子を ひざに のせていた この子は いつか ねむっていた ゆきが ひそひそ ふっていた 近藤益雄『この子らと生きて』より 『この子らと生きて』には、重い障害を持った子ども達と生きた近藤益…

矢沢宰詩集『光る砂漠』

秋 秋は透明な 薄いむらさきだ むらさきの秋は 騒がしいものを寄せつけない 体の透きとおる人をだけ そおっと淋しくなでるのだ むらさきの中では 淋しがりやだが 強い死なない人だけが 首をたれて 落葉をハラハラと浴びるのだ 矢沢宰『光る砂漠』より きちん…