風と、光と・・・

すべての人を照らすまことの光があって、世にきた。(ヨハネによる福音書1:9)

「El Camino(エル・カミーノ) 僕が歩いた1600km」芳賀言太郎のエッセイ第16回


● 建築と低周波被害 
2年前までは、設計する家の設備に対して健康被害があるということに気がつかなかった。…。近年、風力発電所エコキュートからの低周波による健康被害が表面化し、…。(ブログ『有機的建築を造ります』さんから抜粋引用)  

「El Camino(エル・カミーノ) 僕が歩いた1600km」第16話 グレゴリオ聖歌とスペインで最も美しい回廊  〜サント・ドミンゴ・デ・シロス〜
 アタプエルカの丘からブルゴスまでの道は長かった。最後の8kmに渡るコンクリートの道がとどめをさしたような気がする。そのうえ、ブルゴスの街は大きく、中心の旧市街に行くまでが遠い。新市街がスプロール状に広がっていて、ブルゴスについたはずなのに、いつまでたってもガイドブックにある町並みにはならない。一時間近く歩いてやっと旧市街にたどり着いた。旧市街に入るとシンボルの巨大なカテドラルが圧倒的な存在感を放っている。見事なゴシック建築である。

(中略)

 朝、体調はすぐれない。朝の寒い中、今日の宿をポーとともに探す。アルベルゲは原則、連泊は禁止である。そのため、ホテルを見つける必要があるのだ。…。

 今日は巡礼路から離れ、ブルゴスから南へ60kmほど離れたサント・ドミンゴ・デ・シロス修道院へ向かう。…。
 しかし、修道院以外には本当に何もないところであり、恐ろしく交通の便が悪い。バスは週末にしか運行しないので、歩くかタクシーを使うほかない。…、巡礼の途中で寄り道をするのには無理がある。さすがに往復 120?を歩く気力はないので、タクシーを使うことにする。ただ、多少無理をしてでも行く価値のある場所であったと私は思う。
 タクシーでサント・ドミンゴ・デ・シロスへ向かう。乗るときに運転手とシロスまで60ユーロ(ガイドブックに書いてあった相場である)で行ってくれと話をつける。長距離のタクシー移動では最終的にどんな金額になるか見当がつかない。ぼったくられることを防ぐ意味で大切なことである。

(中略)

 修道院という物理的に閉ざされた空間において、回廊だけが外界とつながる通路である。空を見ることのできる唯一の場所と考えると、回廊は修道士にとって特別な意味を持つ。回廊を散歩することは思索と瞑想を行うことであり、回廊はそのための場所であった。そこには憩いと安らぎが求められた。また思索の手掛かりとなるものが必要であった。回廊の内庭はきれいに整えられ、回廊の柱頭には様々の意匠が施されたのはそのためである。したがって彫刻の題材は聖書、聖人伝はもとより、植物や動物、想像上の奇怪な生き物、世俗の日常生活の断片など、聖と俗との多彩な組み合わせとなっている。やはり、風と太陽を感じる場所は人間にとって必要であり、大切なのだと改めて思う。

(神を「父、子、聖霊」の三位一体の神として理解するキリスト教で、「聖霊なる神」は風にたとえられる。また、詩編(84:12)では「主は太陽、盾」と言われ、マラキ書(3:20)には「わが名を畏れ敬うあなたたちには義の太陽が昇る」と記されているように、神が「太陽」にたとえられる場合もある。「子なる神」は、もちろん人となられたイエス・キリストである。=ミルトスが記す。 

 …。また、よく見ると、一見整然と並んでいるように見える柱も、柱頭彫刻ばかりではなく、間隔や太さ、プロポーションが微妙に異なっていて、その多様性が心地よいリズム感を生み出している。特に、4面のそれぞれ中央に置かれた柱は、ねじれたり、太かったり、四角だったり、4本組みだったりと意識的に造形されている。そのちょっとした遊び心が楽しい。(柱の写真はリンク先で直接ご覧ください。)

(中略)

 ミサにも出席し、グレゴリオ聖歌を聞く。じっさい、この修道院を世界的に有名にしているのは、回廊と彫刻だけではなく、この修道院で録音され1994年に発売されるや世界的なヒットとなったグレゴリオ聖歌でもある。…。その中でも特に重んじられているのが一日6回のグレゴリオ聖歌による祈祷、ミサの時間である。そのため、修道士が歌うグレゴリオ聖歌を一般の見学者も聞く ことができる。修道院付属の礼拝堂に響く単旋律のグレゴリオ聖歌。聞き終わると心がスッと軽くなる感じがした。現在もCDとして発売されており、日本でも購入可能である。

(中略)

 帰りは行きのタクシーの運転手に帰る時間を伝えて、迎えに来てもらった。帰りはチップを含め70ユーロを渡し、名残惜しいがブルゴスへ帰る。
タクシー代は巡礼者にとっては大きな出費であるが、それ以上の価値があったと思う。
 時を数百年遡った1日であった。(抜粋引用)

コラム「僕の愛用品」の16回目は、サンダル adidas アディダス Duramo Slide \2,200
 …。
 巡礼で酷使した足からトレッキングブーツを脱ぎ、靴下を脱ぐ。この瞬間がたまらなく気持ち良い。シャワーを浴びた後は靴下なんて履きたくはない。足を解放させ、このサンダルを履いてアルベルゲの中を移動する。(抜粋引用)


● 白井聡講演会『その後の永続敗戦論』と0710 再稼働反対!首相官邸前抗議
やや強引な論理展開もあるけれど、白井氏の話は刺激的で面白かったことは間違いない。…。ここから、どう考えていくか。それがスタートです。
ということで、官邸前へ。
今週は逃げられない宴会が2つもあったんです(泣)。うんざりするし、忙しかった(ボク基準)。だけど良い話も聞いた。自民党の議員勉強会(笑)の講師が『自民党は、安保法案不成立の可能性も覚悟し始めた』って言ってました。その場合は来年 衆参ダブル選で行くらしい。
(中略)
川内原発の再稼働準備が着々と進んでいるが、ボクはもっと大局的な流れを示すニュースが気になった。不適切会計というより、粉飾で揉めている東芝が子会社の原発メーカーWHの株を売却しようとしている、という。
GEやジーメンス原発から足抜けを図っているし、アレバは潰れかかっている。…。…、企業にとって原発事業がお荷物になりつつあることがいよいよはっきりしてきた。GEのイメルトCEOが言ってるとおり、市場原理に忠実に判断すればリスクがでかすぎる原発事業なんかムリなんだよ。…。(抜粋引用)

10日金曜日の関電前は、雨も上がったせいかこのところでは人が多めだった。図書館司書のお兄さんも見えていた。図書館と言えば、『原子の森深く』の第2部を読みに行こうと思いながら半年過ぎようとしている。本にして出さないかな、そしたら買うんだけど・・。
先週の道案内の女の子は、きれいな水色のTシャツに同じ水色の靴を履いて習い事から帰ってきた。家に帰ってしまったと思ったら、今度は、Tシャツと靴と全く同じ色の自転車に乗って出てきて、遊びに行ったようだった。すご〜く目をひいていた。私の目だけど。
(ミルトス)