風と、光と・・・

すべての人を照らすまことの光があって、世にきた。(ヨハネによる福音書1:9)

高カリウム血症と血中尿酸値上昇の相関関係は?ー薬剤が引き起こす痛風発作について考える

meromeropy77.hatenablog.com


以下の内容は私の思考過程のものであり、間違いが含まれているかも知れません。
また、立ち読みで得た情報が混ざっているので、参考書籍を詳しく提示することが出来ません。


ここに関連した新しい記事は→「痛風結節と(痛風)関節炎」

ARBアンジオテンシン2受容体拮抗薬)と呼ばれる降圧剤のほとんどに、高カリウム血症と尿酸値の上昇という副作用が記されているように思われる。
例えば、ブロプレス(カンデサルタン)は、ロサルタンカリウムとカンデサルタンシレキセチルという成分で出来ているようだが、他のARB薬であるオルメテックやミカルディスにもロサルタンカリウム等のカリウム化合物?が使われているのではないだろうか。つまりこれらはカリウム製剤?なのではないか、と思う。だから飲み続けると高カリウム血症となるのではないか?

そして高カリウム血症に伴って必ずと言えるほど「尿酸値の上昇」という記載が出てくる。血中のカリウムが増えるにつれて尿酸が結晶化してくるのだろうかと思い検索をかけてみたところ、新規抗高尿酸血症化合物についての解析報告の中に「オキソン酸カリウム誘発高尿酸血症モデルラット」を用いたという記載があった。このことから、高尿酸血症を誘発する因子としてカリウムが関係していることが分かるように思う。

体内がアルカリ性に傾いているか酸性に傾いているかという問題は私には難解に思えるものの一つなのだが、このことは、それに関係していると思われる。
体内が酸性に傾くと尿酸が結晶化してくるようだ。体内でのカリウムの動きは水素イオンの動きに伴って体内pHを左右するものと思われる。
体内のpH値は水素イオン(H+)濃度によって示される。酸性物質である水素イオンが減少している場合、pH値は高くアルカリ性を示す。水素イオンが増加するとpH値は下がり、酸性に傾いていると言える。

アシドーシス(平衡を酸性側にしようとする状態)とアルカローシス(平衡を塩基性側にしようとする状態)は呼吸性と代謝性に分かれるようだが、ここでは代謝性アシドーシスを問題にする。
また、「血清pHが7.4未満になった(低下した)状態をアシデミア、7.4より上になった(上昇した)状態をアルカレミアと言う」(ウィキペディアようである。
アシドーシスとアルカローシスの難しいところはアシデミアやアルカレミアのように固定された状態を表すものでなく、どちらかに傾けようとする動きだというところにあると思われる。

代謝性アシドーシスでは、陽イオンと陰イオンのバランスをとるため水素イオンが細胞内に入るに連れてカリウムイオンが細胞外、つまり血中に出るようである。細胞内が酸性に傾くことで尿酸が結晶化してくるのではないだろうか?また、リン酸などの無機酸が蓄積する場合もカリウムは細胞外に出て高カリウム血症となる、と書かれたものも見受けられる。リンなどのミネラルの摂取も関連していると思われる。

また、ウィキペディアには、代謝性アシドーシスを生じるような病態では組織、細胞傷害や腎機能の低下が生じていることが多く、高カリウム血症になりやすい」とも記されている。一つは、組織や細胞の酸化によって腎機能が低下するということが考えられると思う。さらに腎機能の低下によってカリウムが尿として排出されず、ますます高カリウム血症となると思われる。

痛風発作を起こしている時に血中尿酸値が低い場合があると聞く。そして、発作時には白血球が増加するようである。これは、尿酸結晶をからだに対する異物として排除しようとするために、白血球中の好中球など血液細胞が増加するためだと考えられる。この時の炎症反応が痛風発作のようである。
つまり、発作が起きているときは、すでに尿酸は結晶化していると言えるのではないだろうか?だから、発作時の測定では、血中の尿酸値は低下しているのだ。


さて、ARB系の薬剤であるブロプレスの副作用の中に、「クレアチニンの上昇が現れやすい」と記載されたものもあった。夫は、腎機能が弱っているのにブロプレスを処方されているのだ。この先、どうしたものか、と唸らされる。

参考書籍:山口和克=監修『病気の地図帳』(講談社
     川端輝江=著『しっかり学べる!栄養学』(ナツメ社)