風と、光と・・・

すべての人を照らすまことの光があって、世にきた。(ヨハネによる福音書1:9)

毎日新聞連載「原子の森 深く 第1部 広島の謎」最終話

毎日新聞に連載されている「原子の森 深く 第1部 広島の謎」が今日で最終回を迎えたようだ。2部が11月4日から始まるそうだが・・。

その最終回の最後に、森一久さんの奥様の言葉が記されていた。

 ・・。森禮子さんはこう続けた。「あの人は石の塊みたいな悲しみから出発しているんです。そっとしておくしかない。氷の時に触れたら壊れてしまう、自然に解けるのを待つしかないとずっと思っていました。どういう人間だったのか、本当のところ、何を求めたのか、私にもわからないのです。原子力のために、なぜあれほど頑張ったのか」

歴史の真実を追究していくと、最後はやはりこういったところに行き着くように私にはどうしても思えてしまう。



この記事の下に曽野綾子氏の本の紹介が載っていた。著者の言葉として抜粋されていたのが、「日本の現状を、生活の格差はひどく、人権は守られず、問題の多い国だという識者もいるが、それほど間違った判断はない。私が歩いた世界の百十九カ国の中だけでの判断だが、日本ほど『日常生活が安全で、身分差のない、食べられない人のいない国』を見たことはない」という言葉だった。
この人は、社会の在り方を良くない方を標準として、良くない方に目標を定めて、良くない方へ向かうことが良いとでも言おうとしているのだろうか?こういう文章を読むと、「日本政府を守る会(そんな会があるかどうかは知らないが)?」の宣伝マンの言葉という気がしてならない。
そしてこの人の一番の問題は、遠くの国へはボランティアに出掛けて、日本の中で苦しんでいる人を叩いているというところにあるように思う。欺瞞に充ちているように思えるのである、私には。