風と、光と・・・

すべての人を照らすまことの光があって、世にきた。(ヨハネによる福音書1:9)

『修道院の食卓 心と体においしい秘伝レシピ52』

修道院の食卓』ペーター・ゼーヴァルト編、ガブリエラ・ヘルペル著(創元社
医学の祖といわれるヒポクラテスは薬になるハーブのリストを作り、ガレヌスは薬草を中心に古代医学を集大成したそうだ。中世の修道院で行われた僧院医学も薬草を用いた薬草中心の医学だったようだ。又、修道院ではハーブ栽培だけでなく、チーズやワインなど、食に関するあらゆる文化が発展していったようでもある。

参考書籍:『知っておきたい「味」の世界史』宮崎正勝=著(角川ソフィア文庫
実際、食べるということは私達の体だけでなく心を作る上でもとても大事な事柄だ。旧約聖書の中には、死を求めて荒れ野を彷徨うエリヤの前に神の使いが現れてパン菓子と水を与える場面が描かれている。

彼は一本のえにしだの木の下に来て座り、自分の命が絶えるのを願って言った。「主よ、もう十分です。わたしの命を取ってください。わたしは先祖にまさる者ではありません。」彼はえにしだの木の下で横になって眠ってしまった。御使いが彼に触れて言った。「起きて食べよ。」見ると、枕もとに焼き石で焼いたパン菓子と水の入った瓶があったので、エリヤはそのパン菓子を食べ、水を飲んで、また横になった。主の御使いはもう一度戻って来てエリヤに触れ、「起きて食べよ。この旅は長く、あなたには耐え難いからだ」と言った。エリヤは起きて食べ、飲んだ。その食べ物に力づけられた彼は、四十日四十夜歩き続け、ついに神の山ホレブに着いた。(列王記上19:4~8)
私も、ラベンダーのハンドクリームなどでなくて、食べ物を持っていけば良かった。