風と、光と・・・

すべての人を照らすまことの光があって、世にきた。(ヨハネによる福音書1:9)

上野節子さん絵画展より「3.11風評」

一昨年駅前に出来たギャラリーで、上野節子絵画展を見た。
二科展入選の「雑念?」、又、「蘇りの実」と題された小さな絵画に心惹かれたが、「3.11その後に.1.」と題された大きな作品に続く「3.11風評」という作品を写真に撮ることを許して戴いて、ここに掲載したいと思う。

福島の林檎を昨年は誰にもお裾分けすることが出来なかった。特に小さな子どものいる家庭にはやはり差し上げることは出来ないと思ってしまう。福島の農家の方達のことを思えば何とか支えになれたらと思うのだが・・。私たちもそのような葛藤の中に立たされていると思う。




写真に撮ると、どうしても部屋のランプシェードが写ってしまうので、2枚目のこの絵は一部分をカットして載せさせていただく。上野さん、ごめんなさい!

熟したるりんごは風にころげ落つ 病の子らの友なりしりんご
熟したるりんごは風にころげ落つ 赤きほっぺをゆめにみながら
熟したるりんごは風にころげ落つ ちひさきほほにふふまれもせず

最後のこの絵は題名がついていないとおっしゃっていた。野原でたんぽぽを摘んで子ども達が嬉しそうに笑っている。左上に描かれているのは、見ようによっては船のようにも見えるのだが、これは福島第一原子力発電所の建物を描いたものだと言っておられた。私たちは遠く離れて住んでいる。けれど、原発の近くで幼子を抱えたお母さん達はどんな思いだろうと、子ども達とお母さん達を思いながらこの絵を描いたと話してくださった。