風と、光と・・・

すべての人を照らすまことの光があって、世にきた。(ヨハネによる福音書1:9)

アトピーとの闘い'14−5(日焼けや潮風、そして花粉など外からの刺激に・・)

生後5ヶ月の頃、ちょうど今頃の季節に母に孫を見せに連れ帰ったのだが、来るなり、顔が赤く腫れて滞在中の1週間の間にアトピーの経過を辿って、元に戻った。小児の頃は腸の機能が発達していないので食べ物が原因となる場合が多いと思うが、その頃はもうアトピー性皮膚炎ということが分かっていてアレルゲンも判明していたので食べ物にも気をつけていたのだった。それでこの状態というのは他に何が原因だろうか?もしかしたらこの地方の強い陽差しか、それとも潮風だろうか?と考えていた。それから1歳になるまでの間で、やはり、日中に散歩に連れて行くと翌日顔が赤くなるということがあり、日に弱いのだと考えて、夕方散歩に連れて行く。すると、また翌日顔が腫れ上がる。今度は、風がちょっと強かったせいだろうか?等と考えたりしていた。

アロマセラピストの資格を取るのに解剖生理学の勉強をして、あの頃よりも私の中で、アトピーについても色々納得がいくようになってきた。アトピー性皮膚炎の人の皮膚はバリア機能となる表皮のセラミド(脂質)の形成が十分でないと言われている。だから、外からの刺激に弱いのは当然だと言える。
「一般に海水浴や山登りなどで日焼けをするのはUVB(中波長紫外線)の仕業です。UVBは、表皮からその下の真皮の浅い部分にまで達して皮膚に炎症を起こさせます。・・。強いUVBを受けた皮膚では活性酸素や過酸化脂質が生成し、細胞を傷つけます。傷つけられた細胞からはさまざまな化学伝達物質が放出されて炎症反応が始まります。真皮の毛細血管の周辺にある肥満細胞(マスト細胞)からは、ヒスタミンなどの炎症を引き起こす物質が放出され、その影響で毛細血管は拡張し、血管内から体液が漏れ出して皮膚組織内に溜まります。皮膚が赤く腫れ上がるのはこのためです」(『日本アロマ環境協会会報誌№26』より)
また、日本アロマ環境協会会報誌№25には、日焼けをした時の皮膚のターンオーバーについて記されている。「まず、肌が赤く腫れ、その数日後には俗に“皮が剥ける”という現象が起こってきます。これは日焼けによってダメージを受けた表皮が修復を急ぐためにひと皮剥けるというわけですが、このときのターンオーバーは非常に速まっています。一般に皮膚が炎症を起こした時は同様に表皮のターンオーバーが速まり、通常4週間かかるところ、おそらく1週間以下になる場合もあるものと思われます」

赤ん坊の頃は、顔が赤く腫れ上がり、次にボロボロ皮が剥け、そして元のすっきりした状態に戻るまでにちょうど1週間かかっていた。けれどこれも、年齢と共に代謝が衰えてくれば1週間で治まらなくなるのではないだろうか。

日焼けや風の刺激によるものは外からの刺激なので食物アレルギーより回復しやすいかもしれないが、食物アレルギーの方にばかり気を取られているので、分かりづらいということもあるように思う。又、外からの刺激ということでは、花粉の刺激というのもあると思う。娘はスギ花粉にもアレルギーを持っているが、この花粉の刺激は、鼻水や目が痒くなるという花粉症の症状としてだけでなく、アトピー症状として皮膚にも出ているように私には思われる。目にはアレルギー用の目薬を使わせている。

先日、日曜学校の遠足で大門坂に上ったのだが、やはりその後少し状態が悪い。「冷却作用があり日焼けした肌を鎮める」と言われている真性ラベンダーのフローラル・ウォーターを化粧水として使用させているが元に戻るのにどれくらいかかるだろうか?

遠足に行く前に、皆から「(遠足に)行っても大丈夫か」と心配されたのだが、私は日焼けについては予測しながら「でも、箱に入れて仕舞っておくわけにもいきませんからね」と応えていたのだった。今日は又、前から予定していた明日の集会に参加するために大阪へと出かけて行った。

参考図書:『アロマ環境協会会報誌№25、26』
              『エッセンシャルオイル&ハーブウォーター375』ジニー・ローズ=著(BABジャパン)

追記:又、日焼けと共に汗にも注意が必要である。昨年6月には以下のような研究発表がされている。


皮膚の常在菌であるカビの一種が作り出す蛋白質が汗の中に含まれていて、それがアレルギー反応を引き起こすということが分かった(http://www.hiroshima-u.ac.jp/news/show/id/17202)。