しかし私が注目したのは、朝は野菜は摂らず、果物と、パンにバターを塗って食べておられるというところだった。
セレンとビタミンAについて纏めてきた。そしてここに来てビタミンCに行き着いた。
溝口徹=著『「脳の栄養不足」が老化を早める!』によると、セレン含有酵素によって消去された過酸化水素の一部は「細胞内の銅や鉄と反応して、ヒドロキシラジカルという活性酸素に変わる」と記されている。「これは細胞を傷つける強力なパワーをもった活性酸素だ」と。このヒドロキシラジカルを消去するのが、β−カロテンやビタミンE、そしてビタミンCのようである。
だからセレンを沢山摂っただけで終わってしまっては、次に生成した活性酸素が細胞を傷つけ続けるということになる。
私は元々バター好きで、パンにはバターを塗って食べたいと思う方である。
しかし夫はバターは嫌いだった。パンにはジャム派だった。
セレンには血液の凝固を抑制する作用があると記されている(http://ipidiw.co.jp/nutrition/selenium.html)から、鼻血などの出やすい人にはセレンの多いパンとVAの多いバターの組み合わせはあまり好ましくないかもしれない。
活性酸素による細胞傷害を防ぐためには最終的にビタミンCを摂る必要があるように思われる。
聞き取り調査をした婦人は柑橘系の果物を召し上がるということだったが、VCが多い物なら何でも良いと思う。
ビタミンC(http://ipidiw.co.jp/nutrition/vitaminc.html)
働き・効果
・壊血病の予防
・皮ふや粘膜の健康維持
・抗酸化作用
・タバコ・紫外線・ストレスによる活性酸素(酸化)を防ぐ
ビタミンCの典型的な欠乏症は、壊血病である。これは、ビタミンC不足によってコラーゲンの生成が不十分となり、毛細血管が損傷しやすくなって歯茎や皮下の出血が起こる疾患である。(川端輝江=編著『しっかり学べる!栄養学』)
溶血性貧血:赤血球の破壊によって起きる貧血の総称。赤血球は不飽和脂肪酸の膜で覆われており、活性酸素によって酸化すると赤血球膜が破れて赤血球が破壊され、貧血を引き起こす。(川端輝江=編著『しっかり学べる!栄養学』p149)