風と、光と・・・

すべての人を照らすまことの光があって、世にきた。(ヨハネによる福音書1:9)

血圧を下げるにはどうしたらいいんでしょうね?

入院中に夫がベテランらしい看護師さんに「血圧を下げるにはどうしたらいいんでしょうね?」と尋ねると、即座に「歩くことです」と答が返ってきた、と言っていた。
運動することで血圧を下げるというより、運動することで血液を環流させ、血圧が下がりすぎないように保つということだと、私は考えているのだが、ベテランの看護師さんというのは、多くの患者さんと接する中で感覚的に理解しておられるのかなぁと思ったりした。
退院して一年後の夫が、運動というより、片付けのために教会と少年礼拝堂を行ったり来たりして階段を上り下りした日の後、血圧が下がっていたということがあった。普通は、血圧が低めの日の方が具合が悪そうなのが、その時は元気そうに見えた。それで、看護師さんが言ってたことは本当だな、と思ったのだった。


以下、南和友=著『老いるほど血管が強くなる健康法』(アチーブメント出版より抜粋引用。

 ただやみくもにすればいいというわけではありません。テクテクと歩いてもダメですし、激しすぎてもかえって心臓の負担になります。動脈硬化が進んでいる人は血管が破裂するリスクもあります。過酷なトレーニングは命取りです。身体にとってもっとも効果的な運動の方法を知ることが大切です。
(中略)
 外来にきた70代の女性は「有酸素運動をしているのだけれど、脈拍が90も上がりません。でも身体はとても疲れるのです」と言います。
 詳しく聞いていると、高血圧で30年前からβブロッカー(頻脈の薬)を飲んでいるそうです。血圧を下げる薬を飲めば脈が上がらないのは当然です。血圧が上がらないからと過剰に運動すると無酸素状態になります。長く続けると心臓病を引き起こす恐れもあります。
 血圧が高く、心臓に負荷がかかっている人にはβブロッカーは必要ですから、高血圧の人や血圧を下げる薬を服用している人には、目標心拍数の下限を有酸素運動の限界値として運動してもらいます。心臓をケアしながら、徐々に運動に身体をならしていきます。運動することで新たな血管(側副路)が形成されて、血流がよくなります。運動許容量も上がり、心臓の負担も減ります。高血圧であっても運動したほうが身体によいのです。