風と、光と・・・

すべての人を照らすまことの光があって、世にきた。(ヨハネによる福音書1:9)

倉茂義隆さんの写真『風の旅人復刊第6号<第50号> 時の文(あや) 〜不易流行〜』から

倉茂義隆様、ファックス確かに届きました。無断で掲載致しましたのに、お礼のファックスをお送り下さり、こちらこそありがとうございました。(ミルトス)


風の旅人復刊第6号「時の文(あや)〜不易流行〜」の中の倉茂義隆さんの写真に惹き込まれた。



この写真は、風の旅人ブログの予告で最初に見た。闇の中に浮いているような何とも言えない不安感を湛えた写真が、この世に生を受けるとはどういうことかと問いかけてくるようだ。生まれたばかりの赤ん坊というのは見る側に幸福感を与えるものとばかり思っていたのだが、この写真はそういった思いを覆すような捉え方の《写真》である。


この写真は、タイトルと共に見た時、写っている人の心の動きまでもが見えてくるように思われた。私が、《写真の力》というものを初めて感じた写真のように思える。


倉茂氏の言葉に「私が少し手を入れたもののこの一七枚の写真は、佐伯さんが選んだと言って良い」と、ある。それ以上の詳しい事柄は分からないので、写真の並びも佐伯氏によるものかどうかは分からないが、最後がこの「“ラン”の死」で終わっている。選ばれた写真と共に、編集者の力量をも感じさせられたことだった。