風と、光と・・・

すべての人を照らすまことの光があって、世にきた。(ヨハネによる福音書1:9)

「意気消沈しちゃだめだ!」(ナチスと闘ったカール・バルトの遺した最後の言葉)

それから彼は六十年来親交を結んできた友人エドゥアルト・トゥルナイゼンと電話で話をした。バルトは彼に最後にこう言った。「意気消沈しちゃだめだ!主が支配したもうのだからね」。・・。「主が支配したもうのだから」というのはヨーハン・クリストフ・ブルームハルトの最後の言葉でもあった。それゆえ世界は神から見捨てられていない。というのも神は愛したもうー私たちが愛する者たちだけを愛したもうだけではない、そうではなくて私たちの愛の限界の外にいる者たちをも愛したもうのだから。(エーバハルト・ブッシュ=著『バルト神学入門』(新教出版社)より)


この電話をかける前にバルトは「神は死んだ者の神ではなく、生きている者の神である」という講演草稿を書いた、と『バルト神学入門』には記されている。この「意気消沈しちゃだめだ!主が支配したもうのだからね」という言葉は、なお苦しみ多いこの世界に生きていかなくてはならない私達へのバルトからのエールであるように思える。


神は死んだ者の神ではなく、生きている者の神である。人はみな神に生きるものだからである。(ルカによる福音書20:38)

わたしはあなたを見放すことも、見捨てることもしない。(ヨシュア記1:5)

それゆえ、主は恵みを与えようとしてあなたたちを待ち それゆえ、主は憐れみを与えようとして立ち上がられる。まことに、主は正義の神。(イザヤ書30:18)

神はそのひとり子を賜わったほどに、この世を愛して下さった。神が御子を世につかわされたのは、世をさばくためではなく、御子によって、この世が救われるためである。(ヨハネによる福音書3:16,17)