風と、光と・・・

すべての人を照らすまことの光があって、世にきた。(ヨハネによる福音書1:9)

祈りの道ー熊野古道とサンティアゴ巡礼の道

サンティアゴ・コンポステーラと熊野路をはるかに結び天の花咲く





『祈りの道 サンティアゴ巡礼の道と熊野古道 祈りの道へのいざないー三つの道がまじわるところ』写真=六田知弘、ルイス・オカニ
図書館に行くと、入ったすぐの所にこんな写真集が展示してあった。それで借りてきた。

サンティアゴ・デ・コンポステーラへの巡礼の道と熊野古道とは姉妹道の提携を結んでいるらしい。この写真集の初めには和歌山県知事仁坂吉伸氏とスペイン・ガリシア州自治政府革新産業省大臣フェルナンド・シャビエル・ブランコアルバレス氏の挨拶が載せられている。

写真は、「東洋の目から視たガリシア」と「西洋の目から視た熊野」ということで、六田知弘氏とルイス・オカニャ氏がそれぞれ撮影したもののようだ。

最初に出てくる写真に撮られた聖マルチン教会の柱に彫られた動物の彫刻などは、まるで日本の稲荷神社の狐のようだ。

その後に出てくる受胎告知の場面のマリアと天使にしても、「両手を挙げたキリスト」という彫刻にしても、土偶を連想させて何だか土臭い。思わず土着信仰というような言葉を思い浮かべてしまう。それだけその土地に信仰が浸透しているということだろうか。そんなことを思わされた。

この写真集の最後には三つ目の道として、相田みつを氏の「道」に関する書と詩が載せられているのだが、このブログには、私は、八木重吉の詩を載せようと思う。祈りは、神の元へと帰る道である。


     祈
            八木重吉

  ゆきなれた路の

  なつかしくて耐えられぬように

  わたしの祈りのみちをつくりたい