風と、光と・・・

すべての人を照らすまことの光があって、世にきた。(ヨハネによる福音書1:9)

柏崎良子=著『栄養医学ガイドブック』(Gakken)

小説などでない限り、書物を前からきちんと順序よく読むということをしない。栄養素や健康に関する書物はあちこち読み囓っていることが多いので、どの本のどこに書いてあったのか分からなくなって探すことが多い。


柏崎良子=著『栄養医学ガイドブック』(Gakken)

この書籍は2008年に初版発行されたものなので、内容的には古い部分もあるかも知れない。
けれどこの本には、少し前に新しい栄養素の本から写真に撮って掲載した糖質、脂質代謝の図より詳しい内容が載っていた。以下に写真に撮って掲載する(この写真は後に削除する)

この図を見ると、エネルギー生成の過程における具体的なアミノ酸の関与が記されている。
アセチルCoAの生成には、糖質からの生成とは別にトリプトファンやリジンからの生成過程もあることが解る。

糖新生で使われるアミノ酸はアラニンであったが、これは、骨格筋で分岐鎖アミノ酸代謝される際に生成するアミノ酸であるようだ。以下に、川端輝江=著『しっかり学べる!栄養学』から写真で掲載する(この写真も後に削除する)

分岐鎖アミノ酸は、バリン、ロイシン、イソロイシンの3種類。
このように見てくると、ただタンパク質を摂るというだけでなく食物が含有しているたんぱく質がどういうアミノ酸の構成になっているかが重要になってくるように思われる。


さて、『栄養医学ガイドブック』の方に戻ろう。この本には、栄養素の解説と共に、いくつかの疾病についても記されている。これまで糖尿病にはあまり縁がなかったのできちんと読んでいなかったのだが、糖尿病の項にはインスリン分泌を促す栄養素としてビタミンB3、B6、マグネシウムと記されている。ビタミンB3とは、ナイアシンのこと。
ウィキペディアインスリンを調べてみるとアミノ酸からなるペプチド」となっていて、「プロセッシングされる前のプリプロプロテインは、ロイシン(18%)、グリシン(11%)、アラニン(9%)で38%とその4割近くを占める」と書かれている。ここでも、内分泌ホルモンであるインスリンの材料に、先ずアミノ酸たんぱく質)が必要であることが解る。

また、『栄養医学ガイドブック』の「糖尿病の栄養治療」で亜鉛のところには、インスリン過剰分泌で失いやすく、インスリン合成・分泌にも関わる」と記されている。
また、「栄養医学を支えるサプリメント」のカリウムの項には、「タンパク質合成、ブドウ糖の吸収と合成、グリコーゲンのグルコースへの分解、インスリン作用促進、そのほか多くの酵素を活性化するはたらきがあります」と書かれている。

体内の栄養素の割合と体質、エネルギーの生成と消費などが密接に関わっていることが解るように思う。