去り逝けり 祭囃子はまだ遠き
9月1日は、友の命日だった。
金原まさ子句集『カルナヴァル』あとがきより発想を得て。
「祭囃子」は夏の季語
『カルナヴァル』は私の第四句集であり、また最後の句集でもあると思っています。最後の句集ならば「清く正しく美しく」あらねばと思い、いや私にはムリと思い、そして、このように、祭りのような(と言いたい)句集になりました。
以前、どなたの作でしたか「・・・人の終りは火の祭」という句に出会い、深く心にとどめてあったのが甦り、依り憑いた感じです。祭の賑やかさ、淋しさ、残酷さ、歌舞伎の「夏祭浪花鑑」の世界です。好きなのです。
金原まさ子句集『カルナヴァル』(草思社)「あとがき」より引用。
弟を秋の蛍と錯覚すだから籠に入れた。 金原まさ子
後詞の「だから籠に入れた」が堪らん!