風と、光と・・・

すべての人を照らすまことの光があって、世にきた。(ヨハネによる福音書1:9)

白うさぎのフルーツサラダから

自閉症の才能開発』のテンプル・グランディンさんは長年抗うつ剤を服用されていると言う。「神経組織を鎮める要素である脳の中のセラトーニンの分泌を促す抗うつ剤は、しばしば自閉症者に効果がある」と書かれている。
『心の病は食事で治す』では、ビタミンB6とマグネシウムサプリメントを摂取することで自閉症の症状が軽くなったという事例が書かれている。
セロトニントリプトファンから作られる。この時、ビタミンB3(ナイアシン)、ビタミンB6、マグネシウムが必要とされる。
これらのことから、自閉症の症状は、セロトニンを合成するためのいずれかの栄養素が足りなくて、強く出る場合があると考えられるのではないか、と思う。

栄養素を薬やサプリメントで摂る場合は、専門の医師について体内の栄養素バランスをきちんとチェックする必要がある(抗うつ剤サプリメントとの併用は重大な問題を引き起こすからである)。


ここでは、日々の食事でゆるやかに改善するために、セロトニンを合成する献立を考えてみたい。ナイアシンは体内でトリプトファンから作られるので、ここでは特別には考えないことにする(ただし、生体内にナイアシンが不足していると、トリプトファンからナイアシンが優先的に作られ、セロトニンが作られないということを頭に置いておく必要はあるだろう)。
トリプトファンを多く含む物としてカッテージチーズを、ビタミンB6を多く含む物としてバナナを、マグネシウム、ビタミンB6を多く含む物としてくるみを使いたいと思う。トリプトファンが脳内に入ってセロトニンに変換されるには糖質が必要だということなので、甘いデザートとして摂るのが良いだろう。
モリー・カッツェンさんの『おいしいベジタリアン料理』の中にある「白うさぎのサラダ」<http://plaza.rakuten.co.jp/narrative1gatari/diary/201105020000/>を簡単にアレンジして、

1、クルミを炒って刻む。炒ったものなら、刻むだけ。
2、バナナをスライスしてレモン果汁をふりかけておく。
3、カッテージチーズにオリゴ糖をかけて混ぜ、バナナと
   クルミを入れて和える。
4、後は食べるだけ!
✽ クラッカーに乗せて戴くのも良いかも。
   サンドイッチのフィリングにも。
✽ バナナはもったりしているので、レモン果汁を多めに
   ふると混ぜやすく味も引き締まる。


トリプトファンサプリメントで大量に摂取すると、翌日に眠くなるということがあるらしい(『心の病は食事で治す』p197参照)。摂取した栄養素を効果的に用いるためにも、いくつかの注意点があるようだ。紹介した本を実際に手に取って読んでいただくのが一番だと思う。

ここに出てくる本について書いた記事

http://d.hatena.ne.jp/myrtus77/20111104/p2
http://d.hatena.ne.jp/myrtus77/20111021/p1