2012-04-06から1日間の記事一覧
地獄の淵を歩くような苦吟の思いが祝福を深くする。 祝福と怨念が、表裏一枚の織物のように、互いの色を深めている。 そういうことがありうるのだろうか。・・・・・・・・。夜はだんだん白み初めていた。東の空は、まるで焼けてしまった紀久の紬のように 様…
赦せない思いに苦しんだことがある。 人を赦せない自分だからこそ赦しを乞わなくてはならないと思う。死の残酷消炭のごとあはあはと描けるサザーランドの「荊冠」 葛原妙子歌集『鷹の井戸』より
わが胎に春の雨音聞く児かな復活の扉ひらきて胎児逝く 胎内で死んでしまった子の処置がなされた翌朝は、イースターの礼拝のある日曜だった。そんなふうだったせいか、その子が私の罪を背負って逝ったように思えてならない。もちろん、キリストの代わりにその…