風と、光と・・・

すべての人を照らすまことの光があって、世にきた。(ヨハネによる福音書1:9)

血糖は血圧と連動している

 食後2時間以上経つと、血糖値は元の空腹時の値まで減少するが、体内におけるグルコースの利用は続く。そのため、ホルモンであるグルカゴン、アドレナリン、グルココルチコイドが分泌され、血糖値が維持される。…。
 これらのホルモンは、体内に貯蔵されているグリコーゲンの分解を促進する。肝臓のグリコーゲンは、…となり、血液中に放出される。…グルコースが合成され、血糖値が維持される。(p105)(川端輝江=編著『しっかり学べる!栄養学』(ナツメ社)より)

ここに記されているグルココルチコイドは副腎皮質ホルモンの一種で抗アレルギー作用を持つものであるが、主に「たん白質の糖質への変換(糖新生)」(『目でみるからだのメカニズム』)に働く。
またアドレナリンは、ストレスによって備えを持たない生体が血圧低下等を起こした際に副腎髄質から分泌されて、血圧を上げる働きをする。
空腹は、ストレスを感じる大きな要因の一つだと考えられる。そして空腹とは、低血糖状態にある生体の状態を示した表現に他ならないと私には思える。

糖尿病では、高血糖と同時に血糖値が急落し、低血糖の症状を起こすことがあります。この変化は、食後3~4時間後に起こりやすく、このとき血糖値を上げるアドレナリンの作用で、動悸やふるえを起こすことがあります。ふるえが起こる30~40分前に間食を摂ると血糖値は維持でき、ふるえの症状はなくなります。(柏崎良子=著『栄養医学ガイドブック』(学研)より)


以下に、『しっかり学べる!栄養学』より写真で掲載する(この写真は後に削除する)

ここには、肝臓から放出された血液中のグルコースを血糖といい、「血糖は、エネルギーをただちに必要とする臓器や組織にグルコースを供給する」と記されている。
また、「食後、食事中のおもな糖質である、…は、消化酵素によって分解され、グルコースなどの単糖類となる。小腸で吸収された単糖類は門脈経由で肝臓に取り込まれ、…肝臓で代謝を受ける」と書かれているのだが、小腸でブドウ糖グルコース)が吸収される際にナトリウムが必要となる。

ブドウ糖などの腸管吸収を促し、ミネラルが血液中に溶けるのを助けるのも、ナトリウムの役割です」(吉川敏一=著『ビタミン・ミネラル☆早わかり』)

同じく『しっかり学べる!栄養学』(p108)には、「血糖とは血液中のグルコースのことをいい、その濃度を血糖値という。健康な人の空腹時の血糖値は、…に保たれている。これはグルコースが糖質の代謝によって供給される一方で、エネルギー源として絶えず消費されるからである。(略)その後、インスリンの作用によって血糖値は低下し、…」と記されている。

以下には、『しっかり学べる!栄養学』からインスリンの作用」について記された箇所を写真で掲載する(この写真も後日削除する)

インスリンは、「食後に血糖値が上昇すると…、筋肉、肝臓、脂肪組織に運ばれて作用する。インスリンは、筋肉や脂肪組織において、エネルギーを必要とする末梢組織の細胞へのグルコースの取り込みを促進する」と記されている。

また、柏崎良子=著『栄養医学ガイドブック』には以下のように記されている。
 脳、神経、網膜、腎臓、血球は、インスリンによる血糖コントロールを受けず、高血糖低血糖にかかわらず一定の働きを維持するためブドウ糖を取り込みます。このような部位には、高血糖時は過剰な糖が各組織に流入し破壊するため、さまざまな合併症を引き起こします。(柏崎良子=著『栄養医学ガイドブック』(学研)より)

さて、過去記事「ナイアシンの過剰摂取で腎不全になる?」では、糖をエネルギーに変換するためにビタミンB群の栄養素が必要であるといった内容の記事を書いた。そういったところから考えても、糖をエネルギーに変換するために、また血糖を維持するために、多くの栄養素や内分泌ホルモン、神経伝達物質が関わっていることが解る。

こういった理論から、実際にどういう内容の食事にするか、後日、別記事でまとめたいと思う。