風と、光と・・・

すべての人を照らすまことの光があって、世にきた。(ヨハネによる福音書1:9)

台湾の烏龍茶

台湾の青茶のかをり 梅含む

烏龍茶に出会ったのは、郡山にある小さな教会の牧師館の一室だった。狭い台所の片隅で語らっていると、何とも良い香りが漂ってくる。思わず、「これは何の香りですか?」と尋ねた。すると、「台湾の方がお土産に持ってきてくれたお茶の香りだ」と。そして、「残り少ないけど」とおっしゃりながら、帰り際に持たせて下さった。
そのお茶の袋には日本語が書かれていなかったので、何というお茶なのか全く分からなかった。それから、図書館でお茶のことを書いた本を借りてきて調べに調べた。そうして、台湾の高山烏龍茶ではないかと思った。戴いたお茶を大事に大事にいただきながらそれがもうなくなるという頃、浜松アクトタワーが建ち、そこにお茶の専門店が出来た。試飲できるということだったので試飲をさせてもらって、その高価なお茶にようやく辿りついた。

小さな教会の老牧師夫妻の質素な生活の中にある豊かさを、この台湾のお茶の香りを通して知らされたように思った。
私も残りの人生、持っているものを分かち合って生きて行きたいと思う。持っているものはわずかでも分かち合う時、神はそれを豊かに用いてくださるに違いない。

老牧師夫妻の住まふ牧師館 一隅にたつ青茶のかをり

[[[

含む(ふくむ)=蕾ができる。ふくらむ。