みどりごの声きこゆ 夏の夕厨 夕涼み時、薄暗い台所で立ち働いていると、どこからか一歳に満たない赤んぼうの(喃語らしき)声が聞こえて来た。飛び出して行って、抱き上げたい衝動に駆られる。この句は昨年作ったもの。この子はもう赤ちゃんから幼児になっ…
ひぐらしや厨の窓から水の匂ひ 日暮れに、蜩が鳴き始めた。 台所の窓は隣家の壁に面していて、人が通れる路地ほどの隙間もない。そんな窓を終日あけていると、蜩の声と共にひんやりと冷たい裏道に撒かれた水のような匂いが流れてくるように思う。蜩の声を明…
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