風と、光と・・・

すべての人を照らすまことの光があって、世にきた。(ヨハネによる福音書1:9)

「罪」とは − ドストエフスキー『罪と罰』23

 

「罪の重荷をイエス君にぞ、われはことごと任せまつる」(讃美歌269番)

こんな歌詞がやたらと身に沁みるときがある。

 

良かれと思ってやったことが裏目に出る。『罪と罰』にはそういうことが描かれているように思う。

 

マルメラードフは、幼い子どもを抱えて苦労している未亡人のカチェリーナを見るに見かねて結婚を申し込む。けれど、幸せにする力もないものだから、一人娘ソーニャを不幸の巻き添えにしてしまう。

主人公のラスコーリニコフは、自分のために身売り同然の結婚を妹にさせないために貧しさから抜け出そうと金貸しの老婆を殺害するが、そのことで妹や母親を逆に苦しめることになる。

 

全く、良かれと思ってやることが裏目に出る。私たちは、そういう罪を抱えている、と思う。

 

女が見ると、その木は食べるに良く、目には美しく、また、賢くなるというその木は好ましく思われた。彼女は実を取って食べ、一緒にいた夫にも与えた。そこで彼も食べた。(創世記3:6 聖書協会共同訳)

 

 

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