風と、光と・・・

すべての人を照らすまことの光があって、世にきた。(ヨハネによる福音書1:9)

ステロイド剤長期服用による銅の欠乏


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● 腦の情報伝達を左右する微量元素 「生命と微量元素」講座
銅欠乏の要因はメンケス(Menkes)病などの遺伝性銅代謝異常以外は後天性の栄養学的欠乏であるが、長期経腸栄養あるいは長期経静脈栄養、生体の銅需要亢進、銅吸収不全症候群、吸収阻害物質摂取(多量の亜鉛、大量ビタミンC摂取など)、排泄増加(ネフローゼ症候群ステロイド長期服用、銅キレート薬長期投与など)などによる医原性の欠乏が主であり、通常の食事摂取にて銅欠乏症にはならないとされる。(抜粋引用)


娘は生まれつき銅が不足しているのではないかと考えてきた。そしてステロイド剤の服用で亜鉛が欠乏すると思い込んできた。しかし、上に引用したように、ステロイド剤の服用では銅の方が排泄されるようである。

けれど、副腎皮質ホルモンをつくるためには、銅も、亜鉛も必要だろうと思われる。

銅は副腎皮質ホルモンがつくられる過程のドーパミンからノルアドレナリンへの変換で必要であり、亜鉛はタンパク質の合成に関わってホルモン合成の全般に必要であり、ホルモンや神経伝達物質の受容体の形成にも不可欠なのではないかと私は考える。

よって、ストレスや痒みを抑える副腎皮質ホルモン合成のために亜鉛と銅のどちらの栄養素も必要なのだと思える。


しかし、「アルギニンとリジンの含有比から考える口唇ヘルペス」でも言及したように、アミノ酸の摂取量によっても合成されるものが違ってくるだろう。

アミノ酸のリジン(リシン)や銅が欠乏していればリシン酸化酵素(リシルオキシダーゼ)が造れず、最終的にコラーゲンやエラスチンが形成されない。
銅とリシンの不足によって皮膚の形成が充分でないところに、亜鉛とアルギニンを摂取しすぎると、T細胞が活性化され、組織液が吹き出すということが起こってくるのではないかと考える。

何にしてもそうだが、アトピー性皮膚炎を考える時、やはり亜鉛と銅の摂取量の調節がまず大事なように思える。

亜鉛と銅の理想摂取比は、13:1とか、10:1という数値を目にする。様々な食物を調べても、亜鉛より銅の方が多いというものはそれほどない。銅は微量で良いのだと思うが、しかし確実に必要な栄養素であり、不足すると血管破裂や心肥大などの重大な症状を引き起こすものだということが言える。

「アルギニンとリジン(リシン)の含有比から考える口唇ヘルペスの記事は、はてなブログ『風の匂いの中に』に移しました。