「須賀川稲作研究会 J ラップは信用できるの」という検索をかけて私のブログに来られた方がいた。
『放射能に抗うー福島の農業再生に懸ける男たち』の紹介のPart3で除染について取り上げて、「汚染土にビニールシートをかけただけで放置するのは駄目だ。30センチ深く掘って汚染されていない土で遮蔽しなければならない」というようなことを引用して載せたのだった。
私はその時も抜粋引用しながら、放射能が止まっていない状況でこれだけ大変な除染を続けるというのは並大抵でないだろうと思っていた。けれど、ここで生きていく、ここで農業を続けていくと決断した以上はこの大変なことをやり続けるしかないということだろうとも考えていた。実際、この人達はそれを選び取って、この地で農業を続けていこうとしているのだ。その為には大変な除染も自らやるということだと思う。
しかし、海洋への放射能汚染水の流出も明らかになって、このままで本当に生活していけるのか、除染をすることに意味があるのかという疑惑も高まっている。そんな中で「信用できるのか?」という問いが生まれてくるのもおかしな事ではないだろう。
けれど、「信じる」というのは結局一人一人が決断するしかない事柄なのだと私は思う。
私がこの本の紹介をするのは、「須賀川稲作研究会 J ラップ」を信用してください、と言うためではない。こんなことをやっている人達も居るということを伝えるため、そして、放射能に対処するために自分たちにも有用だと思える情報を伝えるため、それだけを目的に私は紹介している。
今回はこういったところから引用しよう。以下、
「チェルノブイリで重大な健康被害を出したのは内部被曝だといわれています。その大きな原因は食べ物や飲み物とホットパーティクルでした。ホットパーティクルの危険性に気づいたチェルノブイリでは、子供にはマイナスに帯電する繊維の服は着るなと指導したほどです」と伊藤は言う。
ちなみにマイナスに帯電してセシウムを引き寄せる繊維には、ポリエステル、アクリル、ポリウレタンなど化繊類が多い。逆にプラスに帯電するのは皮、羊毛、レーヨン、絹、木綿、麻のように比較的天然素材が多いといわれる。
奥野修司=著『放射能に抗うー福島の農業再生に懸ける男たち』(講談社文庫)より抜粋引用
『放射能に抗う』の紹介記事Part1
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http://d.hatena.ne.jp/myrtus77/20130425/p1