風と、光と・・・

すべての人を照らすまことの光があって、世にきた。(ヨハネによる福音書1:9)

大人が残した原発は私たち子供にとって大変な重荷です

今日行われた泊原発廃炉訴訟第6回口頭弁論で、高校2年生の戸苅春香さんが意見陳述をする予定でしたが、直前になって認められませんでした。終了後の報告 会で本人が朗読した陳述書の一部を本人の了承のもとに公開します。日本の全ての大人たちは、彼女の声を聞くべきです。そして、彼女の訴えに応えるべきで す。是非ともシェア・拡散お願いします。

原告意見陳述要旨(2013年7月29日) 原告 戸苅春香

2011年3月の原発事故は私の人生を一気に曇らせました。福島原発の状況を報道するテレビの声を聞きながら、私は不安でのどが詰まるような思いがし、視 界が灰色になっていくように感じました。あの時の報道でも既に日本国民へ向けての計画的なだましが始まっていたのだと思うと、なお、怖ろしい思いです。私 はそれまで、日本がこんな残酷な国だったとは知りませんでした。私は事故からの2年間、この時代に生まれてきたことを何度悔やんだかわかりません。(中 略)
みるみるうちに人口は減ります。子供がいなくなります。子供がいなくては未来がありません。
自分はもうすぐ死ぬからどうでもいいと思っているんで すか。何も心配せず食べたいものを食べ、行きたい所へ行ける幸せな子供時代を送り、この先何が起こってもどうせ自分が居ないのだからどうなってもいいと 思っているんでしょう。たとえ汚染されたものを食べ発病しても寿命だと思って死んでいくのでしょう。(中略)
自分だけいい思いをして子供の未来を汚しても平気なんですか。罪悪感もないんですか。恥ずかしくないんですか。(中略)日本は命よりも経済を優先し、ぐずぐずと原発を動かし続ける、こんなだらしない国だったんですか?さらに、大事故を起こした実績のある日本の原発を恥もな く輸出しようだなんてもってのほかです。一番大切なものを忘れて人間として正しい選択ができなくなっているんじゃないですか。無表情で必死に言い訳をして 原発を動かし続けようとするその精神が理解できません。
いい加減目を覚ましませんか。(中略)
現時点でもうすでに大人が残した原発は私たち子供にとって大変な重荷です。それをさらに増やすつもりですか。自分の子供や孫の顔を思い浮かべてもう一度よく考えてください。私たち子供は大人たちに憤りを感じています。
私はたかが電気のために命を危険にさらし、涙を流すなんて、まっぴらごめんです。そんなものに人生を左右されるのも、未来を縛られるのも許せません。
未来はあなたたちのものではありません。私たち子供のものです。大人の一時的な都合で私たちの未来をこれ以上汚さないでください。
私たちの夢を奪わないで下さい。