風と、光と・・・

すべての人を照らすまことの光があって、世にきた。(ヨハネによる福音書1:9)

ミルクアルカリ症候群と破骨細胞で働く酸性フォスファターゼとの関連(覚え書きとして)

関連最新記事(↓)

meromeropy77.hatenablog.com以下の内容は私の思考過程のものであり間違いが含まれているかも知れません。

骨は活発に代謝している生きた組織

骨芽細胞 骨の形成は、骨芽細胞が骨成分を作ることから始まります。骨芽細胞は骨基質を産生分泌します。これはトロポコラゲンなどの糖たん白を含み、これが、膠原線維になります。また、強いアルカリ性フォスファターゼの分泌によって、この線維の間に、カルシウムやリン酸イオンが沈着し、これが濃縮されてアパタイト結晶になり、骨質が形成されるのです。骨芽細胞は、骨膜の内層や骨質中の血管でできた空洞壁に存在し、骨内面に向かって骨を新生し、骨の太さを増すしくみになっています。(略)骨芽細胞はやがて、自分自身の作った骨(骨小腔)に取り囲まれて骨細胞になります。

破骨細胞 骨組織の破壊・吸収にあずかる細胞で、髄腔壁や、骨質中を通る血管にできた空洞壁にみられます。破骨細胞は、骨質の中に絨毛状の突起を出して、強い酸性のフォスファターゼを分泌し、骨を融解・吸収して髄腔を広くし、軽くする働きもしています。
骨は、一定の状態に保たれ、動かない静的な組織と考えられがちですが、実際は、骨芽細胞による骨新生と、破骨細胞による骨破壊・吸収の2つの相反する現象が適切に合目的的に繰り返され、常に活発に代謝している組織で、全身の骨の3~5%は作りかえられています。

*(略)健康成人のこの新旧交代の代謝回転は、約95日で、吸収20日、形成75日といわれますが、高齢になると、この期間は延びる傾向にあり、吸収の方が強くなります。(堺章『目でみるからだのメカニズム』(医学書院)より)

これまでアルカリホスファターゼのことばかり考えていたのだけど、酸性ホスファターゼというのがあるようだ。

食品中のラクトース(乳糖)やカゼインホスホペプチドによってもカルシウムの吸収率は増加する。

カルシウムの過剰症には、泌尿器系結石、ミルクアルカリ症候群(消化性潰瘍の治療で牛乳やアルカリ剤を多量に与えることにより、血中カルシウム濃度が高くなり意識障害が起こる)、他のミネラルの吸収抑制などがある。(川端輝江=編著『しっかり学べる!栄養学』より)

牛乳飲みすぎて体内がアルカリに傾きすぎると酸性ホスファターゼが働けなくなるのではないだろうか?

 

「ヒト破歯細胞分化過程における酸性ホスファターゼ活性の局在変化に関する細胞化学的研究」という論文の中には、「酸性ホスファターゼ活性は基質依存性であり,阻害剤であるフッ化ナトリウムによって完全に抑制される.」と記されている。これには、「ヒト乳歯の生理的な歯根吸収過程における破歯細胞の形態的ならびに機能的分化を知る目的で、抜去乳歯を化学固定後、酸性ホスファターゼ活性の電子顕微鏡的検出を試みた」と書かれており、興味深い内容である。

フッ素加工のフライパンなんかも使い続けていると良くないかも知れない。炊飯器の内釜なんかもほとんどフッ素加工されているのではないかと思うが・・?

 

上橋菜穂子の『獣の奏者』を読んでいた娘が、私が共感すると思える台詞があったと言って教えてくれた。

「…なんというか、これまで、わたしにとって知識は、ひとつひとつ、きっちり覚えておくべきことにすぎなかったの。  でも、きっとちがうのよ。すべての断片的なことは、一見ばらばらに見えるけれど、じつはなにかでつながっていて・・・・・それを見られる視点を見つけることさえできたら、この世のすべてがつながっているさまを見ることができるんじゃないかって・・・・・」  とたん、ユアンの目に光が浮かんだ。 「きみも、そう感じたか。…。だから、たとえば、医術も、人の身体のことだけを学ぶのではなくて、もっと広い視野から見てみたい、と思ったんだよ」(上橋菜穂子=作『獣の奏者 外伝 刹那』(講談社文庫)より)