風と、光と・・・

すべての人を照らすまことの光があって、世にきた。(ヨハネによる福音書1:9)

柿の朱(あか)

影深きまで陽に照らされて柿の朱

撮った写真を最初に見た時、「柿の朱陽に照らされて影の濃き」と作った。けれど、「影の濃き」で着地する句はすでに以前に作っているので、今回は採用しないことにした。次に「柿の朱陽に照らされて影深き」としてみた。最後には「かな」が省略されている。いずれにしても「朱」と「陽」がつながっているのがどうも気になる。けれど、どちらか一方でもひらがな表記にしてしまっては伝わらない気がする。そこで、「影深く陽に照らされて柿の朱」としてみた。だけど、何となく「影深く」が弱い気がする。それで最終的に、字数オーバーだけど「影深きまで」とすることにした。「まで」が付いたために、「影が深い」ということと「柿の朱」の両方が立ち上がったのではないかと思うが、亡くなった師匠は何と言うだろう。何となく、「影深く」の方が良いと言う気がする。又、変えるかも知れない。推敲は果てしなく続く・・。

「柿」は秋の季語。だけど「立冬」も、もう過ぎた。「読みかけの二つ三つの物語抱えて生きる冬のはじまり」だ!





うるうると陽に照らされて熟れている真白き子葉身内に宿し
うるうると陽に照らされて熟れている身内に宿す真白き子葉