風と、光と・・・

すべての人を照らすまことの光があって、世にきた。(ヨハネによる福音書1:9)

村雨という和菓子

村雨といふお菓子もて祝ひける貧しき母とふたりの年始

晦日に花びら餅を戴いたのでお正月のブログにアップしたのだったが、それでふと、昔、母が毎年お正月に村雨という和菓子を用意していたことを思い出した。名前も地味だけれど、見た感じも灰味がかった小豆の黒というか茶というか、お正月に相応しいと思えないようなお菓子だったけれど、どうしてあれだったのだろう?今さらながら考えてお店に行ってみると、もう造っていないということだった。
小学5,6年の頃、茶道に興味を持っていた私のために、真似事でお抹茶を点ててお正月に戴くように村雨を用意していた。見た目も名前も地味なんだけど、口に入れると餡がほろりと解けて上品な甘さが拡がった。年中働き通しの母だったけど、お正月三日だけは家にいた。