『ふしぎな木の実の料理法(こそあどの森の物語)』岡田淳=作(理論社)
スキッパーは、・・を思い出しながらまぜました。思い出しているだけでしあわせになりました。
つぎつぎに順番をかわりました。だれもがまぜているとき、目をとじて、しあわせそうな顔をしていました。
・
八人が三度ずつまぜて、ポアポアのジャムはできあがりました。あとはさまして、びんにつめればいいのです。びんはちゃんと洗ってあります。
そこでお茶になりました。紅茶に、まだ熱いポアポアのジャムをいれてのもうということになりました。
いったいどんな味のお茶でしょう。みんなは、わくわくしながら、長いテーブルの席につきました。お茶がはいって、熱いジャムがひとさじずついれられて、スプーンでかきまぜます。
みんなの用意ができて、うなずきあったあと、だれもが目をとじて、ひと口すすりました。・・・。
・
・
そして、そっと目をあけると、だれもが目をとじてほほえみながら、お茶のカップをかかえているのが、スキッパーにはみえました。
(『ふしぎな木の実の料理法』より引用)