私の魂は主の庭に思い焦がれ、絶え入りそうです。
あなたの庭で過ごす一日は私の選んだ千日にもまさる。(詩編84:3,11)
どうして私はこうも「庭」というものに惹かれるのだろうか、と考えていた。
そうだ、庭は、小さい頃の私の居場所だったのだ。
私がいない、と祖父母が探しまわっていたら鶏小屋の裏の庭にいた、と大人になってから聞いたことがある。
鶏小屋の裏の小さな庭には木のものが所狭しと植わっていた。「これはペカンの木」と聞かされていた木、刈り込まれることのない自然のままの山茶花、緑のすっぱくて堅い実をつける葡萄の木、真紅の薔薇、それから真っ白な鉄砲百合に芍薬。
山茶花も芍薬も白くて良い香りを持っていた。だから、私の好きな花は微かに香る一重の白い花だ。大人になって色々な場所で山茶花に出会ったが、同じ香りを持ったものに出会ったことがない。
わが魂は絶えいるばかりに主の大庭を慕い、わが心とわが身は生ける神にむかって喜び歌います。
すずめがすみかを得、つばめがそのひなをいれる巣を得るように、万軍の主、わが王、わが神よ、あなたの祭壇のかたわらにわがすまいを得させてください。 (詩篇83:2,3 口語訳)