『罪と罰』のエピローグにこんなことが書いてあった。
彼はもう長いこと病床にあった。だが、彼をくじいたのは、監獄生活の醜悪さでも、労役でも、食物でも、剃られた頭でも、ぼろのような服でもなかった。おお! こうした苦痛や責苦が彼にとって何だったろう! それどころか、彼は労役をよろこんだほどだった。労役で肉体的に疲れきると、すくなくとも何時間かの安らかな眠りをかちうることができた。また、あの食事、ごきぶりが浮いた実のないキャベツ汁が、彼にとって何だったろう? 以前学生時代には、それにさえありつけないことがしばしばだった。(岩波文庫『罪と罰 下』)
ここを読んで衝撃を受けた。
ごきぶりはシベリアにもいるのか!
ごきぶりの浮いた汁だなんて、いやだ―――!