まっしろな豆腐を水に放ちたり娘が家を出ていった朝 今井恵子『渇水期』
Amazonのレヴューで紹介されたこの歌を見た時、「豆腐の白」が胸に沁み入るようだった。
そして、この歌集をどうしても手元に欲しいと思った。
『渇水期』の最初に措かれた一首だ。そして、最後の一首が、「二つの林檎」の歌。
了解と短くありし明朝体削除ののちを温かくいる
この歌も娘さんを詠んだものだろう、と思う。
私が初めて短歌擬きを作ったのは、娘の学校で「短歌を作る」という夏休みの課題が出された時だった。
休暇で出かけた旅の中で、自分も一緒に作ってみた。
馬に乗る娘の背中見送りつ予習しており巣立ちの時の
こんな風だったと思う。
生まれてすぐにアトピー性皮膚炎だと分かって、母乳育児中に厳しい除去食をして、自分自身の体重が40kgを切りながら、この子を死なせてしまうのではないかと怯えながら育てていた。
淡々とさくら咲き初む娘(こ)の巣立ち
娘が一人暮らしをする街に送っていった時に作った俳句擬き。
「さくら」と「巣立ち」が季重なりになっている。何度か作り直そうとしたが、上手くいかないのでこのままに置くことにした。相談しようにも俳句の師匠ももう天国だし・・。
「誰かが実感を言葉にするだけで我々は生きていける」(帯文↓より)
山川藍さんの『いらっしゃい』、想像以上にいろんな意味でおかしい。ページをめくる手が止まらないけど、ちゃんと立ち止まって読まなきゃという気にもなる。 pic.twitter.com/7jj9vR9H3M
— 染野太朗 (@smntaro) 2018年3月28日