風と、光と・・・

すべての人を照らすまことの光があって、世にきた。(ヨハネによる福音書1:9)

しかし、カリウムが増えすぎると・・

この記事は、12月16日の記事『ココアと私とカリウムと』からの続き。

夫が心不全で入院した時から、私はカリウムに拘っていた。その頃の記事『甲状腺機能亢進症と電解質(カリウム、ナトリウム)』でも、「元々細胞内にカリウムが多いために血中濃度が基準値を超える時には、手遅れの状態になるのではないかと考える。私が初めから心配しているのは、その所なのである」と書いている。これを書いたのは、腎臓機能が悪いために朝食のバナナを止めて貰ったにもかかわらず高カリウム血症になる薬を追加された頃だった。その後には、「バナナなどを食べてもあまり影響があるようには思えない」とも考えていた。しかしこのところの娘の皮膚の状態を見ていて、食事などから摂った有機のカリウムが増えすぎてもやはり良くないのではないかと思い直したのだった。

塩化カリウムなどの無機のカリウムでなく有機酸のカリウムは細胞内に取り込まれるだろう。けれど、それが蓄積されて許容量を超えれば、細胞内に入りきれずに血中カリウム濃度は上がる。そこに、結合して無機のカリウムに変化させる硫黄などを多く含む食物を摂ればますます血中にカリウムが溢れることになる。

カリウムの塩を使うのを止めて、落ち着いてくるだろうと思っていた矢先に、また娘の皮膚から組織液が出始めた。これは後から考えたことだが、この時は、市販の玉ねぎ入りのじゃが芋のポタージュを飲んだのがいけなかった、と思う。
私は、じゃが芋のポタージュが好きだ。たまたま目に留まったので買って帰った。500mlのがなかったから1Lのものを買って帰って、2,3日続けて温めて飲んでいた。娘はじゃが芋のポタージュはあまり好きではない。好きではないのだが、この時は、温かいスープが飲みたいということで飲んでいた。
カレーに入れる定番野菜の中では、私はじゃが芋が好きで、娘は人参が、夫は玉ねぎが好きだ。カリウムはこの順番で高い。玉ねぎのカリウムは少ない方なのだが、玉ねぎは硫黄化合物を含有しているので、じゃが芋のカリウムとくっつくと無機のカリウムになり得ると考えられる。そうすると、細胞内に入れずカリウムは血中に増えるだろう。カリウムが血中に増えると細胞内に水分が引き込まれて、増えすぎれば、細胞膜を破り細胞外液である組織液が溢れる。

これを血液中で考えれば、血液中にカリウムが増えすぎると、水分が血球内に引き込まれ、赤血球等が破壊されれば貧血となる。

この前の日曜日の午後に夫の具合が悪くなったのもこのところにつながっている、と考えている。もちろん、複合的で、他にも具合の悪くなる要因はあったと思うが・・。
前日の土曜日の夜から、少し果物を摂らせすぎていた。柿はカリウムが多いだろう。
日曜のパンとハムとチーズの朝食に対して、ナトリウムに偏らないようにと、コーヒーにはスキムミルクを入れた。スキムミルクにはカリウムが多い。そして、オリゴ糖とレモンを振りかけたバナナを半本、戴いた苺の残りを1こ。
この前の週はナッツやサラダ菜や青物野菜を食べさせていた。葉酸を摂らさないと脳梗塞を起こすのではないかと心配していたからなのだが、葉酸を多く含んでいる物にはカリウムも多い。どうしても、野菜を食べないと、減塩しないとという考えに引っ張られてしまうのだ。
そうして日曜のお昼、クリスマスの祝会で夫は唐揚げ弁当を選んだ、と言っていた。私はこの日、娘の皮膚が完治していないので、祝会には出ず自宅で娘とお昼を食べたのだった。
この日の午後は近隣の教会で説教奉仕をする日だったので、夫は教会で昼食を食べたあと家に戻り、少し横になって休んでから出かけることにした。出かける直前になって、どうも具合が悪いと言う。心不全で入院してから後は私が車を運転して行っているのだが、この時は「気分が悪い、船に乗っているように揺れている」と言って、車の中で生あくびが絶えなかった。礼拝が終わってからトイレをお借りして吐いた。嘔吐にはまた別の要因も関連していると考えているのだが、生あくびが絶えないというのは、赤血球等がやられて酸欠状態になっていたためだと考えられるように思う。これは、ニンニクを食べた後の私の状態に似ているのである。おそらく昼食の唐揚げにはニンニクが擦り込まれていただろう。ニンニクは硫黄化合物が多く、さらにカリウムも多く含まれている。これが連日摂っていたカリウムの多い食材と相まって血中に溢れ、ナトリウムを阻害したと考えられる。

ナトリウムが不足すると、「意識がもうろうとする(頭痛、めまいをおこす)。脱水症状をおこす(日射病)。吐きけ、嘔吐、胃酸が減少する(食欲不振、極度の疲労)。腎臓が弱る 筋力が低下する」(中村丁次=監修『栄養成分バイブル』)と記されている。

この続きは「起立性低血圧」でまとめたいと思う。

卓上に塩の壺まろく照りゐたりわが手は憩ふ塩のかたはら 葛原妙子