風と、光と・・・

すべての人を照らすまことの光があって、世にきた。(ヨハネによる福音書1:9)

『皮膚感覚の不思議』山口創=著(講談社)と『あの日』(講談社)


山口創=著『皮膚感覚の不思議』(講談社


小保方さんの『あの日』(講談社に書かれていた「表皮は外胚葉系の細胞であり、真皮を構成する線維芽細胞は中胚葉系に由来する細胞で、…」(小保方晴子=著『あの日』)という部分を読んで、「そうだった、そうだった」と思い、『目でみるからだのメカニズム』(医学書院)を取り出してきた。外胚葉のところには、「中枢神経、末梢神経、感覚器(表皮を含む)など」(『目でみるからだのメカニズム』)と書かれている。中胚葉のところには、自分で「真皮、皮下組織」と付け足しで書き込んだのだった。アロマセラピストの資格をとるときに暗記したのだ。

外胚葉に属するものを見ていて、エアーズの『子どもの発達と感覚統合』(共同医書出版社)に記されていた内容を思い起こした。「未熟児をなでたり、マッサージしたり、抱きしめたり」した場合に、「体重が増え、よりよい神経系の発達や精神的発達がみられた。」という記述の部分である。やはり皮膚(表皮)は脳と関連しているんだ!と改めて思った。

それで、『皮膚感覚の不思議』(講談社にも同じようなことが書かれていたんじゃないかと思って、取りだしてきた。書いてあった。「皮膚は脳や神経系と同じく、発生の過程では外胚葉から形作られる。脳や神経は、内側に入り込むのに対して、外側にそのまま露出しているのが皮膚である。皮膚自体が脳のはたらきをしていてもおかしくはない」(『皮膚感覚の不思議』(講談社)より)。

その上、エアーズの感覚統合についても最後の方で取り上げていた。
以下、山口創=著『皮膚感覚の不思議』(講談社より写真で掲載。

自閉症の子どもの中には、ここに書かれているような触覚防衛を持つ子どもが多くいる。
子どもが大きくなってから、小さい時にもっとスキンシップがされていたらと言われたりする場合があるが、触覚防衛を持っている子どもは触れられることを嫌う。だから余計にスキンシップが出来にくく、受けにくい状況に置かれてしまうのだ。
このような子どもの場合は、軽く触れられるよりもむしろしっかり強く抱きしめられる方が安定する。これは心情的にというようなものではなく、感覚器からの刺激に対する受け入れ易さの問題なのである。こういった知識を持っていると、育てる際に少しばかり助けになるだろうと思う。また、助言をする側もこういった知識を持っていると実際的な助言を与えることが出来るように思う。