風と、光と・・・

すべての人を照らすまことの光があって、世にきた。(ヨハネによる福音書1:9)

夏至の火ー季節に合った暮らし方を・・



隠し持つおほたにわたりの緑打ち夏至のさ庭に雨粒大き
オオタニワタリという植物は、今では、天然記念物に指定されていて、採取も禁じられているようである。このオオタニワタリは、牧師館の前の住人で私の恩師であるご夫妻が、天然記念物に指定される前に自宅の庭に植えておられた方から頂いたものだということだ。と言っても、そういう理由で「隠し持つ」と詠っているわけではない。本当は二株あったのだが、私の無知の故に、一株を陽の良く当たる場所に移して枯らしてしまったのである。それで木々の全くなくなってしまった新しい牧師館の何処に置けば良いかと考えに考えて、一日のうちのほんの僅かしか陽の射さないお隣との間の人目にもふれないような場所に置いているので「隠し持つ」等と言ったのだった。
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梅雨に入る頃に、煮物とご飯を腐らせた。寒いくらいの気温だったのでまさか腐らせるとは思ってもいなかった。ご飯の方は、このところずっと無駄な電気の使用を減らして電気代を節約しようと思い、炊飯器の保温を切っていたのだった。
それで、お櫃を取り出して来て使うことにした。こちらに来てから、あまりに湿気が多いので木の物を使うことに抵抗を感じて、仕舞ったままにしていたのであった。

お櫃を使おうと思って取り出してくると、久しぶりに楽焼きのお釜でご飯を炊きたくなった。
結婚してからしばらくはお鍋でご飯を炊いていた。娘にもお鍋でご飯を炊くことを教えた。だから娘は、学生の頃の自炊生活でもお鍋でご飯を炊いていたのだった。
私が初めに買った炊飯器はガス炊飯器だった。祖母が生きていた頃、二軒長屋の家では竈でご飯を炊いていたが、祖母が亡くなって、二軒長屋を潰して片側に一軒だけの家を建ててから母が使っていたのがガス炊飯器だったのだ。
数年のうちに炊飯器も内側に傷が生じて劣化したりして、二度の引っ越しの後、こちらでは電気の炊飯器を買ったのだった。楽焼きのお釜は、内側の釉薬がちょっと気になり始めて、こっちに来てからは使っていなかった。
でもやっぱり偶にはお釜でご飯を炊きたいと思って取り出してきた。ガスの火でご飯を炊いていると、時間がゆっくりと流れ始めるように感じられる。

沸騰してから弱火で10分。最後にもう一度強火にして余分な水分をとばす。この時に働かせるのは、耳と鼻。チリチリという音と、お焦げの匂いがしてきたら火を止めて蒸らす。

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お焦げは出来ているのだけど久しぶりだったから、上出来とはいかなかった。この炊き上がりを見て、沸騰してから強火のままもう少し忍耐して蒸気をとばせば良かったと思った。

蒸らしたら、南高梅を千切って入れてお櫃の中でご飯と混ぜる。この曲げわっぱのお櫃は木の皮で留めていて金具を使っていないので、確か電子レンジにも入れられたはず。入れたことないのだけど・・。冷蔵庫に入れさえしなければ、お櫃に保存すると冷めてもしっとりとしている。
そう言えば、娘のお弁当を作っていた頃、ご飯の傷みやすい時期はライスサラダとかすし飯とか、酢を良く使っていたのだった。ライスサラダ用の酢には香辛料を色々入れる。月桂樹も入れて煮出すから普通のご飯より傷みにくい。

冷蔵庫だ何だとついつい家電に頼り、便利な生活に慣れて、季節毎の暮らし方を忘れてしまっていた。久しぶりにご飯をゆっくり炊いてみて、季節に合った暮らし方を取り戻したいなぁと思ったことだった。

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そうそう、ようやく折れたお鍋の取っ手の柄を削り終えた。でもこのままでは長すぎるので、のこぎりを買って来なくては・・。


以下は、大好きな葛原妙子の短歌から
夏至の火の暗きに麦粥を焚きをればあなあはれあな蜜のにほひす 葛原妙子『鷹の井戸』
麦粥を掬へる皿に落ちてゐしおほたにわたりの影にあらずやも


これは、前の牧師館の時のオオタニワタリとアリストロメリアの原種。オオタニワタリのそばに、又、このアリストロメリアの原種を植えたいなぁ、と思う。


● 街いちまい夏至のひかりの仕立物朝顔の綾ふたつみつ入れ いらくさ

● 『敢えて今、TPPを考える』(笑)と『0619 再稼働反対!首相官邸前抗議』、それに『0619戦争法案に反対する国会前抗議行動』
ということで、官邸前抗議へ。
今週17日には電気事業法が改正され、発送電分離が本決まりになった…。2020年の開始までに電事連は難癖つけて骨抜きにしようとするだろうけど、これは良く見張っていかなければならない。…。
(中略)
更に、国会北庭へ。『戦争法案に反対する国会前抗議行動』へ。
先週に続いて、学生諸君(SEALDs SEALDs)がやってる抗議に合流。プラカードも『再稼働反対』から『戦争法案反対』に差し替え(笑)。
先週は1000人以上も集まったが、今週は更に凄い人だ。(抜粋引用)
6月19日は、珍しく遅れないで関電前に行った。いつも夕飯の下拵えをしていて、5時の音楽が鳴ってから出て行くので少し遅れてしまう。遅れた分だけ残って一人でも立っていれば良いのだが、それもしないで帰ってくる。SPYBOYさんはデモを二つも梯子して偉いなぁと思ってしまう。
同じように反対していても厳密に見ていくと違う方向へ向かっているということがあるのかも知れない、と思ったりもする。けれどやはり、戦争にしても「反対!」の声を上げる者が誰もいなければ、思いのままにされてしまうだろうから、「反対」の声は上げたいと思う。
今週は、車の窓越しに私のプラカードを見てくれた小学生が2,3人いた。「げんぱつ はんたい!」とひらがなで書いていて良かったな〜と思う。
(ミルトス)