風と、光と・・・

すべての人を照らすまことの光があって、世にきた。(ヨハネによる福音書1:9)

アトピーとの闘い'14−11(亜鉛過剰症としてのアトピー性皮膚炎1)


● 元素変換による放射能無害化

亜鉛投与によって病気を治療する医療法人サイトを見ていて、亜鉛と免疫機能との関係が解ったように思う。このサイトには次のように記されていた。
この「T細胞」は、体内に亜鉛が不足すると上手く作用しなくなることがわかっています。T細胞は胸腺という臓器でつくられますが、亜鉛不足になると胸腺自体が萎縮して「T細胞」をさまざまな働きを持った免疫抗体に分化させることができなくなってしまうのです。
又、このサイトの初めにも、「50歳を越えた人の亜鉛の体内含有量を調べてみると、10歳〜20歳の少年の約10分の1ほどしかありません。現代では、亜鉛の減少と老化現象との間に密接な関わりがあることは、もはや常識です。残念ながら老化だけは防ぐことはできませんが、亜鉛の量を十分に保つことで、老化のスピードを遅らせることはできそうです。『50歳を過ぎたら積極的に亜鉛を摂取すべきだ』と、唱えている医学博士もいるほどです。」と書かれている。

アトピー性皮膚炎というのは、即時型アレルギーである1型アレルギーと細胞免疫性アレルギーである4型アレルギーの複合型だと言う(山口和克=監修『病気の地図帳』)
細胞免疫性アレルギーというのは「Tリンパ球による細胞免疫の過剰反応の結果としておこる」(『病気の地図帳』)
リンパ球を感作リンパ球として活性化させるのは、異物を食べたマクロファージから異物の情報を受けたT細胞であるが、このT細胞が造られるのが胸腺という臓器だということだ。

この胸腺という臓器が歳と共に退化していく(『目でみるからだのメカニズム』)ために歳を取るとアレルギー反応が起きないと言われているわけだけれど、中に、「こんな歳になって○○にアレルギー反応を起こしたのよ」などという話を聞くことがあるのは、亜鉛が体内に多いために胸腺が退化しないためだと解る。
年齢と共に胸腺が退化していくと言われていたのは、年齢と共に亜鉛の吸収率が下がるか排出率が上がるかして胸腺を造るには足りなくなるせいではないかと思われる。

他のサイトで見つけた情報だが、高齢者の記憶障害なども亜鉛不足と関わりがあるように記されていた。これは私見であるが、特に攻撃型の認知症亜鉛不足と深く関わりがあるように思う。

このことから考えても、同じ食事を摂っていても娘と50歳を過ぎた私とでは亜鉛の影響力が違っているのだということが解ると思う。

「アトピーとの闘い'14−8」でリンクした薬剤師さんのサイトに掲載されていた亜鉛の過剰摂取による免疫障害」というのは、この部分に関係していたのだと思う。

食物アレルギーの三大アレルゲンである卵、乳製品、大豆製品は、物にもよるが比較的高値で亜鉛を含有している。年齢が上がるにつれてアレルギー反応検査にこういった物はアレルゲンとして引っかからなくなってくるので、もうこれらにはアレルギーはなくなったと思いがちなのだが、小さい頃の食物アレルギーは、即時型アレルギーとしてたんぱく質に反応したものが検査に現れてくるのではないかと思われる。
「食品のカロリー」「亜鉛の多い食品」の項に亜鉛は毒性が強く、大量に摂取すると急性中毒を起こします」と書かれているが、低年齢の場合にこの中毒はより強く出ると思われる。即時型アレルギー(1型)として考えれば、小さい体に対して多量の亜鉛を摂取したというふうにももちろん考えられると思うが、細胞免疫性アレルギー(4型)として考えるなら、胸腺と亜鉛との関係で若い年齢に害が出やすいということであると考えられる。

参考書籍:山口和克=監修『病気の地図帳』(講談社
     堺章『目でみるからだのメカニズム』(医学書院)